南アフリカの牧場がデュークオブマーマレードを購買(南アフリカ)[生産]
南アフリカのドラケンスタイン牧場(Drakenstein Stud)は、G1競走5勝のデュークオブマーマレード(Duke Of Marmalade)をクールモア牧場から購買した。この購買を仲介したのは、ブランドフォードブラッドストック社(Blandford Bloodstock)である。
10歳のデュークオブマーマレード(父デインヒル)は、初年度産駒が出走してから3年目だが、昨年ギブサンクスS(G3)を制し愛オークス(G1)およびヨークシャーオークス(G1)で2着となった優良牝馬ヴェニュスドミロ(Venus De Milo エイダン・オブライエン厩舎)など23頭のステークス勝馬を出している。
昨年の英ダービー勝馬ルーラーオブザワールド(Ruler Of The World)の半兄(訳注:母は同じだが父が異なる年長の牡馬のこと。この場合両馬の母はラヴミートゥルーだが、弟ルーラーオブザワールドの父はガリレオで、兄デュークオブマーマレードの父はデインヒル)であるデュークオブマーマレードはエーピーインディ(A.P. Indy)やレモンドロップキッドなどの優良種牡馬が出た牝系(訳注:母方から伝わる系統。ファミリーラインとも言う)の出身であり、エイダン・オブライエン(Aidan O’Brien)調教師が管理したその競走生活において安定した活躍ぶりを見せた。
2歳時には未勝利戦を勝った後、ヴィンテージS(G2)で2着となり、まずまずの成績を残した。
3歳でいくつかのG1で3着以内に入った後、トップクラスの古馬に成長し、4歳時にキングジョージ6世&クイーンエリザベスSおよびインターナショナルSなど5つのG1競走を制した。
ドラケンスタイン牧場のオーナーであるゲイナー・ルパート(Gaynor Rupert)氏は、次のように語った。「デュークオブマーマレードのような質が高く才能がある馬が我々の牧場に来てトリッピ(Trippi)やホースチェスナット(Horse Chestnut)やフィランスロピスト(Philanthropist)やホワットアウィンター(What A Winter)のような種牡馬とともに供用されることを非常に嬉しく思っています」。
「私たちは先週クールモア牧場にデュークオブマーマレードを見に行き、大変気に入りました。同馬は昨日検疫に入り、6月にケープタウンに到着し次の南半球の種付シーズンに備えます」。
「産駒がすでに競走で達成した成績と、今シーズンも234頭の2歳産駒が出走する予定であることを考慮すれば、デュークオブマーマレードはドラケンスタイン牧場の供用種牡馬と南アフリカの種牡馬の地位向上にとって大きな補強であると確信しています」。
ブランドフォードブラッドストック社のトム・ゴフ(Tom Goff)氏は次のように語った。「これはドラケンスタイン牧場と南アフリカの生産界の両方にとって画期的なことであると確信しています」。
「これまでデュークオブマーマレードのような質の高い特質を多く持つ馬が南アフリカで繋養されたことを、思い出すことができません」。
「同馬は見本になるような美しい馬体を持ち、力のあるデインヒルを父に持つ本当に優れた競走馬でした。その凄い脚の回転を裏付ける見事な血統を持っており、今後の種牡馬として極めて有望なスタートを切りました」。
「同馬の産駒が南アフリカで走ることをとても楽しみにしています」。
By Tom Pennington
[Racing Post 2014年5月27日「Duke Of Marmalade sold to South Africa」]