2006年凱旋門賞馬レイルリンク、セルシー牧場に売却(フランス)[生産]
オーナーブリーダーのカリド・アブドゥラ(Khalid Abdullah)殿下の勝負服で2006年凱旋門賞(G1)を制したレイルリンク(Rail Link)は、フランスのセルシー牧場(Haras de Cercy)に売却された。同馬は、アブドゥラ殿下が所有するジャドモントファーム(Juddmonte Farms)で5年間供用されていた。
ダンシリ(Dansili)産駒であるレイルリンク(11歳)は、障害部門のリーディングサイアーであるネットワーク(Network)や同じくジャドモントファームの自家生産馬デイフライト(Day Flight)やコースタルパス(Coastal Path)と同じ牧場で繋養されることになる。ネットワークは2マイル(約3200m)の障害競走で傑出した成績を残しているスプリンターサクレ(Sprinter Sacre)の父である
レイルリンクの母ドックランズ(Docklands 父シアトリカル)は4頭の重賞勝馬を誕生させている。レイルリンクは2008年からバンステッドマナースタッド(Banstead Manor Stud)で繋養され、競走年齢に達した産駒4世代には、ブギーダモーレ(Bugie D’Amore)、ラストトレイン(Last Train)、セディシオサ(Sediciosa)、スピルウェイ(Spillway)などのG3勝馬がいる。
レイルリンクが送り出した優良障害馬には、勝馬グレートリンク(Great Link)、ギヨーム・マケール(Guillaume Macaire)厩舎のハードルを得意とするミスレイルリンク(Miss Rail Link)、ニッキー・ヘンダーソン(Nicky Henderson)厩舎の2勝馬ラリー(Rally)がいる。
2歳時は未出走であったレイルリンクはアンドレ・ファーブル(Andre Fabre)調教師の下、3歳時に急成長した。
デビュー戦で前肢が先行馬の後肢にぶつかり騎手が落馬した後、2戦目では2着となった。その後パリ大賞典(G1)、ニエル賞(G2)および凱旋門賞(G1)を含む5レースで優勝を果たした。そして、G1を2勝したことで2006年欧州最優秀3歳馬となった。
ジャドモントファームのフィリップ・ミッチェル(Philip Mitchell)場長は次のように語った。「セルシー牧場には我々が生産したデイライトやコースタルパスがおり、レイルリンクがその仲間入りをすることをうれしく思っています」。
「経験豊富で尊敬されているジャック・シープル(Jacques Cypres)氏が運営する同牧場で、レイルリンクは種牡馬として輝かしいキャリアを続けようとしています。レイルリンクとセルシー牧場の成功を祈っています」。
By Tom Pennington
[Racing Post 2014年8月27日「Rail Link sold to stand at Haras de Cercy」]