ロイヤルアスコット開催、多数の外国馬が参戦の見込み(イギリス)[その他]
ロイヤルアスコット開催(6月16日〜20日)のG1・8レースに、10ヵ国から出走登録があり、アスコット競馬場は満足の意を表している。
ロイヤルアスコット開催は、第1回出走登録で、フランスから過去最高の46頭、米国から11頭、豪州から8頭、香港から4頭、ドイツから3頭、日本から2頭、スペインから1頭、スウェーデンから1頭の出走予定馬を集めた。
アスコット競馬場の国際競馬担当理事であるニック・スミス(Nick Smith)氏は、海外の有力馬を勧誘するために世界中を駆け回ってきた。その努力が報われ、米国の年度代表馬であるカリフォルニアクローム(California Chrome)、香港のスター馬エイブルフレンド(Able Friend)が、ロイヤルアスコット開催に参戦する予定である。
アスコット競馬場のCEOガイ・ヘンダーソン(Guy Henderson)氏は、「10ヵ国から出走登録馬を集められ、とても嬉しく思います。特に、国際レースとしての地位を確立したいと考えているプリンスオブウェールズS(G1)とクイーンアンS(G1)に、世界中のスター馬が集結したことに満足しています」と語った。
プリンスオブウェールズSの出走登録馬には、ケンタッキーダービー(G1)とプリークネスS(G1)を制したカリフォルニアクローム(アート・シャーマン厩舎)の他、日本のスピルバーグ(藤沢和雄厩舎)、豪州のクライテリオン(Criterion デヴィッド・ヘイズ厩舎)がみられる。一方、クイーンアンSは、香港のエイブルフレンド(ジョン・ムーア厩舎)とドバイターフ(G1)を制したフランスのソロウ(Solow フレディ・ヘッド厩舎)の対戦が目玉となるだろう。
スミス氏は、次のように語った。「参戦馬と同様、調教師も錚々たる顔ぶれであり、ロイヤルアスコット開催の魅力の証しとなっています。ジョン・ムーア(John Moore)調教師、ガイ・ウォーターハウス(Gai Waterhouse)調教師、クリス・ウォラー(Chris Waller)調教師、藤沢和雄調教師ほど、本国で評価の高い調教師はいません。ウォラー調教師と藤沢調教師にとっては、初めてのロイヤルアスコットへの参戦になります。また、米国のウェスリー・ウォード(Wesley Ward)調教師は、数頭の管理馬を再び参戦させようとしています」。
「特に、新設のコモンウェルスカップ(G1・3歳限定・約1200m)に最多の出走登録がみられたことに満足しています。このレースの設置をロイヤルアスコット開催に要求したすべての団体の信頼に、報いることができました。初回の開催から米国や豪州の出走登録馬を得られたことは、一層の後押しとなります」。
勧誘できなかったスター馬は、香港のスプリンター、ペニアフォビア(Peniaphobia トニー・クルーズ厩舎)である。キングズスタンドS(G1)に、同馬の登録はなかった。
ジョッキークラブスプリント(G2)の勝馬である同馬は、ドバイから帰国後の初戦として、スプリントカップ(4月25日・シャティン競馬場)に出走予定である。ドバイのアルクオーツスプリント(G1)では、直線でソールパワー(Sole Power)に迫ったが、2着に終わった。[訳注:スプリントカップにおいて、ペニアフォビアはダンドネル(Dundonnell)の4着となった。]
クルーズ調教師は、次のように語った。「ドバイでのペニアフォビアの善戦にとても満足しています。勝馬が強かっただけです。今シーズンは他の遠征は実施せず、引き続き香港で出走する予定です。シンガポールにも遠征しません」。
By Andrew Dietz
[Racing Post 2015年4月22日「Ascot delight at Group 1 international cast」]