ロンシャン競馬場の改築工事にゴーサイン(フランス)[開催・運営]
4月23日、フランスギャロ(France Galop)は、総工費1億3,000万ユーロ(約175億5,000万円)のロンシャン競馬場改築計画にゴーサインを出した。この計画は、約4年間先延ばしにされていた。
ロンシャン競馬場は、今年の凱旋門賞(G1・10月4日)終了後から21ヵ月間にわたって閉場する。フランスギャロの取締役会は、建築家ドミニク・ペロー(Dominique Perrault)氏の設計を施工する建設業者を選定した。
声明によれば、フランスギャロは、現在、財務省および農業省に対して承認を求める段階にある。また、再開発資金の一部の提供に興味を示していたカタール競馬&馬術クラブ(Qatar Racing and Equestrian Club)からの最終的な確約を、待っているところである。
さらに声明では、この改築計画は、現在進行中のフランスの賞金水準に関する議論に、いかなる影響も及ぼさないことを明確にしている。政府は、2015年予算で、競馬事業の推定4,100万ユーロ(約55億3,500万円)の赤字について疑問を呈していた。
声明には、次のように記されている。「フランスギャロの取締役会は、競馬における賞金の重要性を再確認し、ロンシャン競馬場の改築資金の調達は、特別準備金5,100万ユーロ(約68億8,500万円)に基づく賞金額水準に、影響を及ぼすことはないと正式に発表した」。
政府は競馬界はコストを厳しく点検すべきと主張しているが、この改築計画が厳しい行政的な監視を受けることはなさそうである。パリ市は2024年オリンピックの候補地として立候補する準備を進めているため、若返ったロンシャン競馬場は、馬術競技の開催予定地として重要な役割を果たす可能性があるからである。
By Scott Burton
(1ユーロ=約135円)
(関連記事)海外競馬ニュース
2012年No.30「ロンシャン競馬場の改修計画が前進(フランス)」、
2014年No.18「ロンシャン競馬場の改築工事、1年延期(フランス)」
[Racing Post 2015年4月24日「Longchamp revamp given the go-ahead」]