俳優で馬主のオマール・シャリフ氏が死去(フランス)[その他]
フランスのベテラントレーナーであるダヴィッド・スマガ(David Smaga)調教師は、長年の友人で馬主であるオマール・シャリフ(Omar Sharif)氏に、哀悼の意を表した。7月10日、この有名な映画俳優は、エジプト・カイロにおいて心臓発作のために亡くなった。享年83歳。
約50年間、シャリフ氏のピンク地に黒の横三本輪の勝負服は、フランスの競馬場で見掛けられた。デヴィッド・リーン(David Lean)監督の古典映画『アラビアのローレンス』や『ドクトル・ジバゴ』により、国際的名声を獲得したエジプト出身の俳優は、凱旋門賞開催日にロンシャン競馬場でよく出会うセレブリティーの1人であった。また、夏競馬が施行されるドーヴィル開催に頻繁に通っていた。
所有馬の中で最初に重賞優勝を果たしたのは、1967年にロンシャン競馬場でフレディ・ヘッド(Freddy Head)騎手を背に、ポルトマイヨ賞(G3)を制したデディニ(Dedini)である。最も活躍した牝馬は、2009年にメゾンラフィット競馬場で終始先頭に立ってミエスク賞(G3)を制したリクシロヴァ(Lixirova)である。
シャリフ氏は、2012年から2013年にかけて、ドーヴィル競馬場のゴントービロン賞(G3)、サンクルー競馬場のパース賞(G3)やミュゲ賞(G2)を立て続けに制した先行馬ドンボスコ(Don Bosco)により、最高の成功を収めた。現在8歳の同馬は、最近では6月にナント競馬場のリステッド競走(準重賞)で3着となった。
7月10日、スマガ調教師は次のように語った。「エジプト滞在時に知り合い、その後長く続く友情を築いてきました。彼はドンボスコの勝利をとても喜んでおり、競馬場に来た時はとても生き生きしていました。ドンボスコの前には、ミエスク賞で優勝したリクシロヴァという牝馬にも恵まれました。彼の馬が勝った時は、いつもお祭りでした」。
「エジプトで彼と一緒に通りを歩こうとしたことがありましたが、周りに集まった大群衆のために、とても無理でした」。
シャリフ氏は、定期的に競馬雑誌の予想コラムを執筆していた。常習ギャンブラーである同氏は、「馬券で負けたときは、いつも出掛けて、新しい映画を撮ったものです」と語っている。
By Scott Burton
[Racing Post 2015年7月10日「Actor and racehorse owner Omar Sharif dies」]