ダーレー、注目の種牡馬ダークエンジェルの所有権の一部を購買(アイルランド)[生産]
モハメド殿下(Sheikh Mohammed)の生産事業体ダーレーは、勢いのある若い種牡馬ダークエンジェル(Dark Angel 10歳・父アクラメーション)の所有権の一部を購買した。
同馬を供用しているモリスタウンラティンスタッド(Morristown Lattin Stud キルデア州)の代表者はこの契約締結を認めたが、ダーレーが購買したのはダークエンジェルの所有権の大半ではなく、ごく一部であると語った。ダークエンジェルは引き続き同牧場で供用される。
ダークエンジェルにとって、今年は素晴らしい年になった。牝駒メッカズエンジェル(Mecca’s Angel)がヨーク競馬場のナンソープS(G1)を疾走して勝利し、2歳産駒のバーチウッド(Birchwood)とギュタイファン(Gutaifan)がG2優勝を果たしている。
ダークエンジェルは今年、産駒獲得賞金額による2歳サイアーズランキングにおいて首位であり、2歳産駒の勝馬率は驚異的な41%を誇っている。現在2歳であるダークエンジェル産駒の中で、スーパーレイティヴS(G2)勝馬バーチウッド、ログアウトアイランド(Log Out Island)、ステディペース(Steady Pace)は、ゴドルフィンに所有されている。
ダークエンジェル産駒の活躍は、セリにも反映されている。8月後半のDBSプレミア1歳セールで購買されたダークエンジェル産駒22頭の平均価格は、9万3,864ポンド(約1,736万円)であった。ダーレーのジョン・ファーガソン(John Ferguson)氏は、3頭のダークエンジェル産駒をそれぞれ27万ポンド(約4,995万円)、24万ポンド(約4,440万円)、11万ポンド(約2,035万円)で購買した。
ダークエンジェルはヨーマンズタウンスタッド(Yeomanstown Stud)で生産された。そして、ミルリーフS(G2)とミドルパークS(G1)を制した2歳シーズン終了後に引退し、その姉妹牧場のモリスタウンラティンスタッドで種牡馬入りした。
ダークエンジェルの種付料は、初年度は1万ユーロ(約135万円)であったが、その後2010年と2011年は7,000ユーロ(約95万円)に下落した。しかし、この2年間にアルヒバイエブ(Alhebayeb)、エスティドカー(Estidhkaar)、ヒーラート(Heeraat)、リーサルフォース(Lethal Force)などのスピードあるトップクラスの産駒を出したことで、一流種牡馬としての評判を獲得し、2万7,500ユーロ(約371万円)に上昇した。
By Martin Stevens
(1ポンド=約185円、1ユーロ=約135円)
[Racing Post 2015年8月29日「Darley buy into top young sire Dark Angel」]