PMUの2014年売得金総額は2.2%減少(フランス)[開催・運営]
PMU(フランス場外馬券発売公社)は、2014年の競馬・スポーツ・ポーカーの売得金(発売金から返還金等を引いたもの)の総額が予測されたとおり2.2%減少したことを発表した。
就任したばかりのグザヴィエ・ユルステル(Xavier Hurstel)会長は、かつて独占競馬賭事業体であったPMUの業績が依然堅調であることをこの数字は示していると語った。
PMU全体(競馬・スポーツ・ポーカー)の発売金総額は、100億ユーロ(約1兆3,500億円)の大台を割り込み4.1%の減少を示している。
競馬部門の発売金総額は再び急減したが、海外事業の拡大はフランス国内の減少(−6.3%)の一部しか埋め合わせできなかった。
競馬賭事売得金総額は2.6%減少したが、18ヵ国のパリミューチュエル賭事業者との提携による海外からの収入は18%増加した。
他の回復の兆しとしては、昨年夏のサッカーW杯ブラジル大会の際に新たに開設されたオンライン賭事用の口座が8万件に上ったことや、どの賭事においても携帯・タブレットを通じた発売金が大幅増加したことが挙げられる。
ユルステル会長は次のように語った。「経費削減と相まって、フランス国内と海外における開発戦略を続行することにより、PMUは2014年の売得金総額の減少を抑えることができました」。
「この方針により、PMUは2013年と同じレベルで競馬統轄機関に資金提供することができました」。
「PMUはしっかりとした事業体であり、そのおかげで現在持ちこたえ業績を維持できているのです」。
2010年にオンライン賭事市場開放へPMUの舵をとったフィリップ・ジェルモン(Philippe Germond)前会長の後任者として、昨年10月にPMU会長に就任したユルステル会長は、試練の1年目に取り組むこととなる。
フランスギャロ(France Galop)は、2015年前半のPMUからの収入はさらに4,400万ユーロ(約59億4,000万円)減少するとして、その予算を組んでいる。また、PMUはフランスの競争当局のルールに従い、そのオンライン競馬賭事と場内・PMU店舗における馬券発売を9月末までに切り離さなければならない。
2014年PMUの事業活動における発売金と売得金 | ||||
発売金 | 増減 | 売得金 | 増減 | |
● 競馬賭事 |
€91億5,860万 (1兆2,364億1,100万円) |
-5.00% |
€24億1,820万 (3,264億5,700万円) |
-2.60% |
・フランス国内 |
€84億3,100万 (1兆1,381億8,500万円) |
-6.30% | ||
・(外国)海外 |
€7億2,760万 (982億2,600万円) |
14.00% | ||
● スポーツ賭事 |
€2億2,870万 (308億7,450万円) |
14.90% |
€4,710万 (63億5,850万円) |
21.90% |
● ポーカー |
€5億9160万 (798億6,600万円) |
3.80% |
€2,130万 (28億7,550万円) |
-1.40% |
全 体 |
€99億7,880万 (1兆3,471億3,800万円) |
-4.10% |
€24億8,660万 (3,356億9,100万円) |
-2.20% |
By Scott Burton
(1ユーロ=約135円)
[Racing Post 2015年1月13日「Racing performs worst as PMU gross revenue declines」]