レッドカドー、手術後快方に向かい豪州で引退生活を送る予定(オーストラリア)[その他]
エド・ダンロップ(Ed Dunlop)調教師は、レッドカドー(Red Cadeaux)は手術後快方に向かっており、今後は豪州で穏やかな引退生活を送ることになるだろうと語った。ダンロップ調教師は、メルボルンカップ(G1)2着3回のレッドカドーを観光名所でもある一流競走馬引退施設“リビングレジェンズ(Living Legends)”へ移動させるために話合っている(訳注:2014年にコーフィールドカップ(G1)を制し、メルボルンカップの後に死亡した日本馬アドマイヤラクティは、リビングレジェンド内の霊園に埋葬された)。
ニューマーケットを拠点とするダンロップ調教師の管理馬で遠征を得意とするレッドカドーは、11月3日、メルボルンカップへ驚異的な5回目の出走を果たした。しかし、そのレース中に球節の故障を発症し手術を受け、現在は回復しつつある。
英国に帰国しているダンロップ調教師は、次のように語った。「遠征担当厩務員のロビン・トレヴァー-ジョーンズ(Robin Trevor-Jones)氏と話しました。レッドカドーは術後快方に向かっており、彼はその状態に満足しているそうです」。
「あらゆる処置を施してくれたフレミントン競馬場の獣医師たちとメルボルン大学獣医センターには、どれだけ感謝してもしきれません。レッドカドーはリハビリ中であり、移動できるようになるまでにはしばらく時間が掛かります。英国に帰る予定はありません」。
豪州の一流馬とともに繋養
ダンロップ調教師は、「世界中からレッドカドーを繋養したいとの申し出が殺到しました。関係者は全員、500万ポンド(約9億2,500万円)近い賞金を獲得した彼に、相応しい繋養先を見つけることを切望しています。私たちは、メルボルンに近いリビングレジェンズに彼を移動させる話し合いを行っています。彼がそこで人気者になることを願っています」と語った。
1,500エーカー(600 ha)のリビングレジェンズで、レッドカドーはメルボルンカップ優勝馬のローガンジョシュ(Rogan Josh)、マイトアンドパワー(Might And Power)、ドリーマス(Doriemus)、ブルー(Brew)など豪州の一流馬の仲間となるだろう。また1990年ジャパンカップ(G1)優勝馬ベタールーズンアップ(Better Loosen Up)もここの人気馬である。
メルボルン空港近くのこの競走馬引退施設では、訪問客は囲い放牧場エリアに入って元優良競走馬を触り、近くで一緒に写真を撮ることもできる。
トリップトゥパリスはジャパンカップ参戦予定
ダンロップ調教師はメルボルンカップに出走したもう1頭の管理馬トリップトゥパリス(Trip To Paris)の近況も語った。同馬はメルボルンカップで健闘し、プリンスオブペンザンス(Prince Of Penzance)の4着となった。アスコットゴールドカップ(G1)勝馬でもあるトリップトゥパリスについて、ダンロップ調教師は次のように語った。「トリップトゥパリスは、激戦を経て、今朝から再び調教を行っています。豪州から直接、11月29日にジャパンカップ(G1)が行なわれる日本に向かう予定です」。
By David Milnes
(1ポンド=約185円)
[Racing Post 2015年11月8日「Cadeaux on mend and will retire in Australia」]