エリザベス女王、即位以来初めてダービーの優勝トロフィーを授与(イギリス)[その他]
4月21日に90歳の誕生日を迎えたエリザベス女王は、英ダービー(G1・6月4日)で優勝トロフィーを授与する。64年前に即位して以来、初めてのことである。
最も象徴的な競馬開催日の1つ、ダービーデーの常連であるエリザベス女王は、これまでの慣習を破り、世界一の権威を誇るレースの勝者に記念品を贈呈する。
エプソム競馬場のサイモン・デュラント(Simon Durant)場長は、「エリザベス女王は今年、即位してから初めてダービーの勝者にトロフィーを贈呈します。この発表ができることを大変嬉しく思います。勝者にとって最高の栄誉となるでしょう」と語った。
デュラント場長は、ダービーデーにはエリザベス女王の到着時に、エプソムとイーウェルの10人編成の合唱隊が国歌を斉唱することを明らかにした。
そして「この合唱隊の斉唱は多くの来場者が一緒に国歌を歌うように促すでしょう。女王陛下が到着する重要な瞬間に、親しい友人や来賓客が立ち会うことを望んでいます」と付言した。
エプソム競馬場は4月20日、エリザベス女王の生誕90周年を祝うために、ダービーデーのコロネーションカップ(G1)を"エリザベス2世・コロネーションカップ"として施行することも発表した。
同競馬場の競走担当理事であるアンドリュー・クーパー(Andrew Cooper)氏はこう語った。「エプソム競馬場は女王陛下の90歳をお祝いするために、今年にかぎりコロネーションカップを "エリザベス2世・コロネーションカップ"として施行し、総賞金を40万ポンド(約6,400万円)に引き上げます」。
2日間のダービーフェスティバルの競馬番組にも変更がある。毎年オークスデー(金曜日)に施行されているプリンセスエリザベスS(G3)をダービーデー(土曜日)の第2レースに移す。
その代り、今年は2歳戦のウッドコートS(L)をオークスデーの第1レースとして施行する。
クーパー氏は「プリンセスエリザベスSは伝統あるレースです。女王陛下の名のついたレースをダービーデーに移すことは、女王陛下へのお祝いとしてふさわしいと思います」と語った。
エプソム競馬場は、昨年亡くなったダービー3勝ジョッキーのパット・エデリー氏にも敬意を表する。同競馬場は4月20日、エデリー氏の娘であるニコラ・エデリー氏を迎え、パドックにある有名な白樺の木の周りに設置されたチーク材の円形ベンチの除幕式を行った。そのベンチにはエデリー氏の偉業を称えるプレートが付けられている。
By Lewis Porteous
(1ポンド=約160円)
[Racing Post 2016年4月21日「Queen to present Derby trophy for the first time」]