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2016年01月21日  - No.3 - 3

リジー・ケリー騎手、英国で女性初の障害G1優勝を達成(イギリス)[その他]


 リジー・ケリー(Lizzie Kelly)騎手は、12月26日にケンプトン競馬場のコートスターノヴィスチェイス(G1 旧フェルサムノヴィスチェイス)でティーフォートゥー(Tea For Two)に騎乗して圧倒的な勝利を収め、英国で初めて障害G1レースを制した女性騎手となった。

 11月に豪州でミシェル・ペイン(Michelle Payne)騎手が女性初のメルボルンカップ(G1)優勝を果たし、世界中の新聞の一面を飾ったのに続き、ケリー騎手は大きな快挙を果たした。

 ケリー騎手の家族は長い間、彼女がG1優勝を果たすのに協力してきた。実際、ティーフォートゥーを管理しているのは義父のニック・ウィリアムズ(Nick Williams)調教師である。ケリー騎手は11月にオートゥイユ競馬場(フランス)のG1競走で鼻差の2着となっていた。

 ティーフォートゥーは2014年にケリー騎手の騎乗でランザローテHハードルを楽勝したので、ケンプトン競馬場との相性は抜群に良いようである。歴史的快挙を遂げた同騎手は、ボクシングデー(クリスマス翌日の公休日)の高額賞金レースを制したことに興奮していた。

 ケリー騎手はこの快挙について、「最高です。本当に嬉しいです。私たちはティーフォートゥーのことを誇りに思っていましたが、彼は皆の前でその実力を発揮しました。彼に乗ってこのような成功を収められたことは素晴らしいことです」と語った。

 「彼に2回騎乗してから、コートスターノヴィスチェイスを優勝できると考えていました。巧みに障害を飛越し見事な末脚を見せた時、素晴らしい手応えを感じました。驚くべき馬です」。

 ケリー騎手の母ジェーン・ウィリアムズ(Jane Williams)氏は次のように語った。「大変興奮しました。女性が競馬界で実績を残すのは本当に重要なことです。私たちはリジーがそれを達成する手助けをし、女性もG1優勝ができることを見せようとしていました」。

 「オビュソン(Aubusson)でオートゥイユ競馬場のG1を狙いましたが、ルビー・ウォルシュ(Ruby Walsh)騎手が私たちからその栄誉を掠めとりました。したがって私たちは他の馬で挑戦しようと思いました。ティーフォートゥーはエクセター競馬場で素晴らしい成績を収め、ケンプトン競馬場では2勝していましたので、このレースに出走させる価値があると考えました。挑戦していなかったなら、この結果はなかったでしょう」。

 そして、娘のキャリアをサポートすることについて、次のように語った。「私たちが協力しなければ、誰も手を貸してくれなかったでしょう。彼女は優秀なニール・キング(Neil King)調教師のもとでフルタイムで働いています。しかし、私は出しゃばらない程度に彼女のために最善を尽くしたいと考えました。幸運にも私たちをサポートしたいと考える馬主たちに出会うことができました」。

 「今日はリジーの日です。彼女は見事に達成しました。長年それを目標とし、夜も昼もなく働きました。高校や大学に通っている時も騎乗し続けました。私の記念日ではなく、彼女の記念日です」。


歴史はどのように作られたか

 ティーフォートゥーは馬群中段に控えていたが、最終コーナーでノエル・フェヒリー(Noel Fehily)騎手がサウスフィールドロイヤル(Southfield Royale)のペースを上げてくる中、いつものとおり障害を飛越し、ケリー騎手を背に力強く走った。

 最後の直線に向かったとき、まだこの2頭は競っており、ケリー騎手の歴史的偉業まであと2つの障害が立ちはだかっていた。

 ティーフォートゥーとケリー騎手はそれを容易に乗り越え、4馬身差の勝利を収めた。オッズは9-4(3.25倍)であった。これにより、チェルトナムフェスティバル(3月開催)のRSAチェイス(G1)で同馬が優勝するオッズは21倍から17倍に下がった(パディパワー社)。


この快挙への賛辞

 ケリー騎手にいち早く祝辞を送ったのは、最近引退したヘイリー・ターナー(Hayley Turner)騎手である。ターナー騎手は英国で初めて平地G1勝利を果たして、野心ある女性騎手にとっての手本となっている。

By Stuart Riley

[Racing Post 2015年12月26日「Lizzie Kelly makes history on Tea For Two」]
 


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