トレヴとドバウィの組合せは言うことなし(フランス・イギリス)[生産]
凱旋門賞(G1)を2勝した牝馬トレヴ(Treve)は、ドバウィ(Dubawi)との交配準備のため、1月中旬に英国へ発つ。馬主アルシャカブレーシング社(Al Shaqab Racing)の代表は、この組合せを“言うことなしの簡単な選択”と表現した。
発展しつつあるアルシャカブレーシング社の生産事業は、ブクト牧場(Haras de Bouquetot ノルマンディー地方)を拠点としている。凱旋門賞3連覇に挑んだが4着に敗れたトレヴは、引退後この牧場に繋養されている。ブクト牧場の場長を務めるブノワ・ジェフロワ(Benoit Jeffroy)氏は次のように語った。「ドバウィが世界最高の種牡馬の1頭であることは言うまでもありません。馬格に関しては、トレヴと良い組合せだと考えます。彼はトレヴの仔を大きい体型にし、骨太にするでしょう」。
「血統については、ドバウィはサドラーズウェルズ系の牝馬との相性が抜群です。母がガリレオ(Galileo 父サドラーズウェルズ)の牝馬であるナイトオブサンダー(Night Of Thunder)が良い例です。トレヴの母父は、アナバー(Anabaa 父ダンジグ)です。優秀なドバウィ産駒の多くには、母系のどこかにダンジグが入っています。ドバウィの馬格や競走成績も、トレヴにとって言うことなしです」。
ドバウィ産駒は2015年に素晴らしい活躍をみせ、G1勝利産駒11頭には、アルカジーム(Al Kazeem)、アラビアンクイーン(Arabian Queen)、イラプト(Erupt)、ニューベイ(New Bay)、ナイトオブサンダー、ポストポーンド(Postponed)、プリンスビショップ(Prince Bishop)などがいる。
ダーラムホールスタッド(Dalham Hall Stud ニューマーケット)で供用されているドバウィの種付料は22万5,000ポンド(約3,825万円)にまで高騰し、世界最高額の種付料を誇る種牡馬の1頭となった。
By Martin Stevens
(1ポンド=約170円)
[Racing Post 2016年1月12日「Dubawi and Treve date ‘a no-brainer’」]