優良種牡馬アーチが心臓発作により21歳で死亡(アメリカ)[生産]
クレイボーン牧場(Claiborne Farm)の代表であるバーニー・サムズ(Bernie Sams)氏によれば、G1馬11頭を出した種牡馬アーチ(Arch 父クリスエス)は1月20日、心臓発作とみられる症状で死亡した。
アーチ(母オーロラ、母父ダンジグ)のオーナーブリーダーは、クレイボーン牧場とアデル・ディルシュナイダー(Adele Dilschneider)氏である。1988年にスーパーダービー(G1)を制し、1999年に種牡馬となってからは、ステークス勝馬58頭、重賞勝馬34頭、G1馬11頭、チャンピオン馬4頭を出している。産駒の獲得賞金額は5,300万ドル(約63億6,000万円)以上に達する。
アーチ産駒の中で最も有名なのは、G1・3勝のチャンピオン馬ブレーム(Blame)だろう。同馬は2010年BCクラシック(G1)でゼニヤッタ(Zenyatta)の無敗記録を絶えさせた。
ほかのG1勝利産駒には、アーチアーチアーチ(Archarcharch)、パインアイランド(Pine Island)、ヒムブック(Hymn Book)、ラブザウェイユーアー(Love Theway Youare)、グランドアーチ(Grand Arch)などがいる。また、英国の最優秀スプリンターとなったレザーク(Les Arcs)、カナダの年度代表馬のアラヴァル(Arravale)、南アフリカの最優秀スプリンターに3回輝いたオーバーアーチング(Overarching)も出した。
さらに、アーチは若くて人気ある種牡馬アンクルモー(Uncle Mo)のブルードメアサイアーである。
サムズ氏は、「私たちはアーチを失ったことを悲しんでいます。彼は一流の種牡馬で、セリ場でもレースでも良いパフォーマンスをするトップクラスの馬を出すことができました」と語った。
1月のキーンランド混合セールで、産駒の中から70万ドル(約8,400万円)の最高価格馬が出たことで、売上げおよび平均価格でリーディングサイアーとなった。また、このセリではアーチ産駒を受胎した牝馬の平均価格がトップとなり、アーチは“リーディングカヴァリングサイアー”にもなった。
今年のアーチの種付料は、4万ドル(約480万円)の予定であった。
By Ron Mitchell
(1ドル=約120円)
[bloodhorse.com 2016年1月12日「Claiborne Stallion Arch Dies at Age 21」]