フランケルの種付料、来年も12万5000ポンド(イギリス)[生産]
カリド・アブドゥラ(Khalid Abdullah)殿下のジャドモントファーム(Juddmonte Farms)は、2017年のバンステッドマナー牧場(Banstead Manor Stud)の種付料を発表した。供用馬の中でも並外れた能力を持つフランケル(Frankel)の種付料は、今年と同じく同牧場内で最高の12万5,000ポンド(約1,750万円)とされる。
ワールドサラブレッドホースランキングで2回首位となり、G1を10勝したフランケル(父ガリレオ)は、種牡馬として猛烈なスタートを切っている。競走年齢に達した初年度産駒の中から、クイーンカインドリー(Queen Kindly)、フェアエヴァ(Fair Eva)、トゥリフォー(Toulifaut)など5頭の重賞勝馬を送り出し、世界全体では18頭の勝馬を出している。
フランケル産駒は父馬が素晴らしい競走成績を収めていることから、セリで大いに人気を博している。タタソールズ社10月1歳セールは、高額馬上位10頭のうち3頭がフランケル牡駒という結果で終了した。
2013年に種牡馬入りしたフランケルは来年で供用5年目となるが、種付料は引き続き12万5,000ポンド(約1,750万円)である。
供用3年目を迎えるG1レース4勝のキングマン(Kingman)の種付料も5万5,000ポンド(約770万円)のままで変更されない。2016年前半に誕生した初年度産駒は、来る当歳セールで初めて上場される。
ダンシリ(Dansili 父デインヒル 母ハシリ)は、ハービンジャー、ザフューグ(The Fugue)、ゾファニー(Zoffany)など多くの優良産駒を送り出しているが、その種付料は8万5,000ポンド(約1,190万円)から6万5,000ポンド(約910万円)に引き下げられる。
16歳のオアシスドリーム(Oasis Dream 父グリーンデザート)は、最優秀短距離馬ムハラー(Muhaarar)、ミッデイ(Midday)、将来有望な種牡馬パワー(Power)を送り出しているが、その種付料は7万5,000ポンド(約1,050万円)から5万ポンド(約700万円)に引き下げられる。
ベイティッドブレス(Bated Breath)は、今年デビューした初年度産駒が活躍し、種牡馬として上々のスタートを切った。中でも、アルジョラー(Al Johrah)、テイクアディープブレス(Take A Deep Breath)、アナベイティッド(Unabated)の3頭はいずれも重賞3着内の成績を残した。しかし、ベイティッドブレスの種付料は1万ポンド(約140万円)から8,000ポンド(約112万円)に引き下げられる。
バンステッドマナー牧場のサイモン・モックリッジ(Simon Mockridge)場長は、種付料発表の際にこうコメントした。「フランケルのように世界中で影響を与えている種牡馬はほとんどいません。その素晴らしい競走成績・馬格・血統から、競走生活引退後、世界中から大きなサポートを受けてきました」。
モックリッジ場長は、オアシスドリームの種付料の大幅引下げについてこう語った。「オアシスドリームは、スピードのある馬、ブラックタイプ勝馬、G1馬を着実に送り出し続けています」。
「オアシスドリームとダンシリは歴代リーディングサイアーランキングで上位に入っています。この偉大で血統書において影響力のある2頭の来年の種付料は、繁殖牝馬を交配させたいと考えている生産者に手頃なチャンスを提供します」。
By James Thomas
(1ポンド=約140円)
[Racing Post 2016年11月11日「Juddmonte unveils 2017 fee for freshman Frankel」]