アメリカンファラオ、豪州にシャトル(オーストラリア)[生産]
三冠馬アメリカンファラオ(American Pharoah)は2017年南半球繁殖シーズンにクールモアの豪州の牧場へシャトルされると、3月1日に発表された。7月にケンタッキーから豪州に出発し、年末に帰国する予定。
クールモア・オーストラリアのトム・マグニア(Tom Magnier)氏は、「私たちは、豪州の生産者のアメリカンファラオへの情熱に圧倒されました。アメリカンファラオは一生に一度会えるかどうかの馬ですので、豪州へのシャトルは必然です」。
パイオニアオブザナイル産駒のアメリカンファラオは、2017年の南半球繁殖シーズンに種付料6万6,000豪ドル(約561万円)で供用される。同馬は現在、クールモアのアシュフォードスタッド(Ashford Stud ケンタッキー州レキシントン)においてプライベート価格で供用されている。
アメリカンファラオは2015年にケンタッキーダービー(G1)、プリークネスS(G1)、ベルモントS(G1)を制し、1978年のアファームド(Affirmed)以来37年ぶりの三冠馬となった。
マグニア氏はこう語った。「アメリカンファラオが三冠を達成した時に私はベルモントパーク競馬場にいましたが、率直に言って、これまでの人生で彼のような馬を見たことがありません。彼は非の打ちどころのない見本のような馬体を持っています。しかも、デインヒル(Danehill)の血を引いていないので、豪州で繋養されるファストネットロック(Fastnet Rock)やデインヒルの牝馬とは完璧な組合せです。アメリカンファラオに優良牝馬を送って同馬を強く支持する考えのトップクラスの生産者からも、すでに多くのアプローチがあります」。
アメリカンファラオは、ザヤットステーブル(Zayat Stables)の自家生産馬で、ボブ・バファート(Bob Baffert)調教師に管理された。G1・8勝を果たし、その着差は合計で38馬身となった。BCクラシック(G1)を制して頂点を極め、現役を引退した。
マグニア氏はこう付言した。「アメリカンファラオは、指示されたことをすべて余裕でこなしました。2戦目の1400mのG1競走で優勝して以来、まさにその現象は続きました。 豪州の生産者にアメリカンファラオを供用してもらうことに、この上なくワクワクしています。そして、豪州の人々が(南半球の)春に彼を迎えるのが待ち遠しいです」。
By Blood-Horse Staff
(1豪ドル=約85円)
[Racing Post 2017年3月1日「American Pharoah to Shuttle to Australia」]