ダンウッディ元騎手、徒歩での日本縦断をついに達成(日本)[その他]
リチャード・ダンウッディ(Richard Dunwoody)氏は、騎手を引退してから数々の過酷なチャレンジに取り組んでいるが、今回、日本列島の最南端から最北端までの2,000マイル(約3,200 km)を踏破するというチャレンジを達成した。同氏は、ガールフレンドのオリビアさんと娘ミリーさんのもとに帰ることを楽しみにしている。
障害リーディングジョッキーに3回輝いたダンウッディ氏は、これまで南極と北極の両方での過酷な旅行や、いくつもの遠距離に及ぶ冒険旅行を達成している。同氏は、骨や軟部組織にがんを発症した患者を支援する慈善団体"サルコーマUK(Sarcoma UK)"のために募金活動を行っており、日本縦断旅行を達成したことで、目標額の2万5,000ポンド(約350万円)を超える額を集められることを望んでいる。
ダンウッディ氏の甥で2014年にボートの世界ジュニア世界選手権に参戦したジョージ・ピアース(George Pearce)氏は、この病気を患い、過酷な闘病生活を送っている。ダンウッディ氏はいつもこのことを気にかけており、この慈善団体と病気そのものに対する一般の認識を高めたいと考えている。
2月下旬に九州の大隅半島の最南端、佐多岬から開始した日本縦断旅行について、ダンウッディ氏は6月6日、旅の到達点である北海道の宗谷岬においてこう語った。「信じられないほど素晴らしい経験であると同時にきついものでした。この旅行中にお世話になった日本人の優しさと寛大さをずっと忘れません」。
「101日で2,000マイル以上を歩いたわけですが、これはほぼ予想していたとおりでした。グーグルマップは私を1、2回興味深い道に導いて丘を登らせましたが、とても役に立ちました」。
「おそらく80%は自分の力で達成できたと思いますが、元ゴドルフィンのスポークスウーマンでありこの冒険のサポーターであるダイアナ・クーパー(Diana Cooper)氏、ガールフレンドのオリビア、そしてカメラマンのジェレミー・ホア(Jeremy Hoare)氏が英国から駆けつけてくれ、そして日本の何人かの競馬関係者も合流してくれました」。
「最悪だったのは、主要道路のトンネルを歩かなければならなかったことです。いくつかのトンネルは長さが2 kmにも及び、草が生い茂っていましたが、トンネルを抜けると最後は素晴らしい田園地帯が広がっていました。今やすべてを歩き切りました」。
「今後楽しみにしていることは、今夜友人と美味しいものを食べ、その後札幌に戻り、来週東京から英国に帰ることです」。
ダンウッディ氏は、徒歩旅行中ずっと20 kgの荷物を持ち歩いており、常に写真入りの日記を公開し続けていた。同氏は、「旅行中ジョージと連絡を取り合い、何度も話しました。治療は絶え間なく続き、今では20ヵ月目となり、7月まで続きます」と語った。
そしてこう続けた。「ジョージは毎週化学療法を受けていますが、それは過酷なものです。しかし、治療で週末は体調不良になっているにもかかわらず、とても上手く治療に対応し、オックスフォード・ブルックス大学で勉強を続けてきました」。
「この徒歩旅行は、時には精神的にも肉体的にもきついものでしたが、ジョージが経験していることとは比べものになりません」。
「旅の道中きつい時は、ジョージの存在がいつも私を鼓舞してくれました。近い将来彼がこの酷い病気から完全に回復することを願っています」。
「サルコーマUKを支援し、この病気について一般の認識を高めるためにこの徒歩旅行を実行しました。かなりの額の募金を集めましたが、もっと集められると考えています」。
By Graham Dench
(1ポンド=約140円)
(関連記事)海外競馬ニュース 2017年No.8「元障害リーディング騎手のダンウッディ氏、徒歩で日本縦断(イギリス・日本)」
[Racing Post 2017年6月6日「Dunwoody wants a good dinner after finishing charity trek」]