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海外競馬ニュース
2017年08月10日  - No.31 - 2

マッセルバラ競馬場、独立機関によるガバナンス見直しに合意して運営続行(イギリス)[開催・運営]


 マッセルバラ競馬場を所有するイーストロージアン市議会(East Lothian Council)が、BHA(英国競馬統轄機構)の要求を受け入れた。その要求とは、"完全に独立した機関によるガバナンスの見直しを実施する"ということである。現時点では明確にされていないこの独立機関は、マッセルバラ競馬場の開催を途切れさせる恐れのあった内紛について判断を下すことになる。

 人気ある同競馬場はマッセルバラ競馬合同委員会(Musselburgh Joint Racing Committee:MJRC)により運営されている。ウィリー・イネス(Willie Innes)議員は、イーストロージアン市議会のリーダーであり、MJRCの議長を務める。同議員は状況が行き詰っている中、"競馬場の力関係を変える"と期待されているこの見直しを市議会が実施する、という考えを一旦取り下げた。

 MJRCのメンバーは、市議会からの4人、ロージアン競馬組合(Lothian Racing Syndicate:LRS)からの3人で構成されているが、市議会がLRSに比べて強い力を持つ可能性があるため内紛と不満が生じ、マッセルバラ競馬場に大きな打撃を与えていた。しかし、7月7日にBHAが年末までの一時運営免許を付与すると決定したことは、状況に何らかの進展があったことを示していた。

 マッセルバラ競馬場のビル・ファーンズワース(Bill Farnsworth)場長は、「BHAが我々の競馬場に免許を付与し、次回の競馬開催(7月14日)を予定通りに実施できることになり、安堵しています」と述べた。

 そしてこう続けた。「最近の出来事が競馬産業に多大な不安を引き起こしたことを認識しており、大きな迷惑を掛けたことについて謝罪したいと思います。現在はこのように不運な状況ですが、長期的な解決策を探しているので、競馬ファン、馬主、調教師には、この競馬開催でマッセルバラをサポートして頂きたいと思います」。

 「独立機関によるガバナンスの見直しが提案されていますが、これが競馬場の利益を最優先とし、将来同じような状況を生じさせない現代的な青写真を作り出すことを望んでいます」。

 LRSからのMJRCメンバーの1人であるジョン・プリドー(John Prideaux)氏は、こう語った。「LRSは当初から、ガバナンスの見直しを実施するためにBHAの要求を支持しており、その見直しは市議会が実施するのではなく完全に独立した機関によるものでなければならないとするBHAの主張を歓迎します」。

 「私たちは勤勉な競馬場スタッフや、長年にわたりマッセルバラ競馬場を支えてきた競馬ファン、調教師、馬主のために実現しうる最善の結果となるように、他のMJRCメンバーとともに熱心に取り組んでいます」。

 イネス議員は今年5月、マッセルバラ競馬場でこれまで敵対状況を作り出していた前任者ジョン・コルドウェル(John Caldwell)議員が地方選挙で落選したことをうけて、MJRCの議長を引き継いでいた。

 同議員は今回のBHAの措置を称賛し、こう語った。「BHAの決定を歓迎し、マッセルバラでの競馬の将来を守るために、積極的に取り組みます。また、BHAが今後も競馬を開催できることを承認したことにも満足しています」。

 スコットランド議会の保守党議員(ロージアン選出)であり、超党派の競馬・生産グループの議長であるマイルズ・ブリッグス(Miles Briggs)議員はこう述べた。「この数ヵ月間、マッセルバラ競馬場では重要な競馬開催が突然中止されるようなことがありました。それに伴い不安が生じ、競馬場についてネガティブな報道がされてきたことは、大変残念であり大きな損害でした」。

 「地元の住民や競馬ファンの多くは、なぜこのような状況が生じたのか、また、なぜ数週間前に市議会がこの合意を取りつけられなかったかについて、答えが出されなければならないと考えています」。

By Lee Mottershead

[Racing Post 2017年7月8日「Racing at Musselburgh to continue after council agrees to review terms」]


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