2016年の生産頭数、増加傾向で高まる過剰生産への懸念(アイルランド・イギリス)[生産]
ウェザビーズ社(Weatherbys)が発行した繁殖牝馬報告(Return of Mares)の補足版とファクトブックにおいて、2016年の最終的な生産頭数が発表された。アイルランドと英国のいずれにおいても生産頭数は増加した。
最終的には、2016年の英国とアイルランドの生産頭数の合計は1万4,044頭に達し、2015年よりも5%増加した。
アイルランドの生産頭数は前年比7%と急増して9,381頭となり、英国の生産頭数は前年比2%増の4,663頭となった。
昨秋、平地1歳・当歳セリおよび障害当歳セリで、需要が供給増のペースに追いつかず、主取(未売却)が増加したことで、若馬の増加に警鐘が鳴らされていた。
過剰生産は2015年当歳セリですでに確認されていたが、ウェザビーズ社の発表では、昨年も生産活動が盛んに行われたという心配すべき証拠が見られた。繁殖牝馬頭数はアイルランドで8%も増加し、英国ではわずかに1%増加した。
ウェザビーズ社によれば、アイルランドの繁殖牝馬の52%は平地、32%が障害、16%が両方の目的のために繋養されている。英国においては、77%が平地、12%が障害、10%が両方の目的のために繋養されており、残り1%は分類されていない。
頭の痛い過剰生産問題は、生産界の悩みの種となっている。エージェント(馬売買仲介者)のロス・ドイル(Ross Doyle)氏は最近本紙に対して、「血統に魅力のない仔馬が多く生産されすぎていて、そこに大きな問題があります。しかし、競馬統轄機関は競馬開催日数が増加しているのに対して、十分な仔馬が生産されてないと示唆しているのです」と語っている。
By Martin Stevens
[Racing Post 2017年2月7日「Final figures show foal numbers continued to increase in 2016」]