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2018年10月25日  - No.41 - 3

ロアリングライオン、2019年からトゥウィーンヒルズスタッドで供用(イギリス)[生産]


 10月20日(土)にクイーンエリザベス2世S(G1)を制したロアリングライオン(Roaring Lion 3歳)は2019年、カタールレーシング社の種牡馬が供用されるトゥウィーンヒルズスタッド(Tweenhills Stud グロスターシャー州)に加わる予定。種牡馬入りする前にブリーダーズカップに参戦するかどうかは、レース後の疲労からの回復具合を見て1週間以内に決定される。

 G1・4勝のロアリングライオンのほかに2頭が、2019年にトゥウィーンヒルズスタッドへ新たに加わる。それは、サセックスS(G1)を制してクイーンエリザベス2世Sでは7着となったライトニングスピア(Lightning Spear)、将来有望な豪州の若い種牡馬ゾウスター(Zoustar)である。

 カタールレーシング社の競走・生産マネージャーのデヴィッド・レッドヴァース(David Redvers)氏は、2016年キーンランド9月1歳セールにおいて、ロアリングライオンを16万ドル(約1,760万円)で購買し、その後ジョン・ゴスデン調教師に預けた。

 同馬は2歳のとき、デビューからロイヤルロッジS(G2)を含め3連勝したが、レーシングポストトロフィー(G1)でサクソンウォリアー(Saxon Warrior)に僅差で敗れた。

 3歳シーズンは多忙を極め、クレイヴンS(G3)3着、英2000ギニー(G1)5着、ダンテS(G2)優勝、英ダービー(G1)3着という成績を収め、その後G1を連勝し続けた。エクリプスS(G1)、英インターナショナルS(G1)、愛チャンピオンS(G1)、そしてクイーンエリザベス2世S(G1)を全勝したのだ。

 カタールレーシング社の会長であるファハド殿下はこう語った。「ロアリングライオンは私たちにとって生涯に一度出会えるかどうかの馬です。私たちの期待を超える活躍をして、今シーズンG1・4勝を果たし、欧州最優秀3歳牡馬の地位を確実にしました」。

 「私たちは競馬に大変な情熱を注いでいます。ロアリングライオンのような馬を所有するのは最高の経験です。エクリプスSや英インターナショナルSでの勝利は驚くべきもので、それに続いて愛チャンピオンSを制したときは夢ではないかと思いました。ロアリングライオンが優れた競走馬になることは分かっていて、それを証明してほしいと思っていました。英インターナショナルSでそれが叶い、その後も躍進を続けました」。

 ロアリングライオンの年内のスケジュールについて、ファハド殿下はこう述べた。「ロアリングライオンは今日、英国での最後のレースを走りました。"英チャンピオンズデー"という日ですから、彼の成功を祝うのにふさわしい一日でした。しかし、ブリーダーズカップに参戦する可能性はまだ残されています。米国で何が起ころうともこれほどの成功を収めたのですから、チャンピオンとして堂々と引退するでしょう」。

 ロアリングライオンは米国のランジャンレーシング社(Ranjan Racing)により生産された。母ヴィオネット(Vionnet 父ストリートセンス)はG1・3着内馬であり、その半姉妹のムーランドムージャン(Moulin De Mougin)とスキャパレリ(Schiaparelli)も高いレベルで活躍した。

 父キトゥンズジョイ(Kitten's Joy 父エルプラード、父父サドラーズウェルズ)は傑出したターフサイアーであり、G1馬12頭を送り出している。その中には、エクリプスSとドバイシーマクラシック(G1)を制したホークビル(Hawkbill)、ブリーダーズカップで勝利を挙げたボビーズキトゥン(Bobby's Kitten)、オスカーパフォーマンス(Oscar Performance)、ステファニーズキトゥン(Stephanie's Kitten)が含まれる。

 ゴスデン調教師はロアリングライオンに敬意を表した。「ロアリングライオンは見るからに美しい馬で、本当に絵になる馬です!持久力があり、素晴しい才能と外見に恵まれ、強い首と肩をもち、そして見事な気性を備えています」。

 「トップクラスの中距離馬ですが、とてつもない末脚ももっています。その加速力には驚かされます。また、ギアを切り替え前進する能力も秀逸です。愛チャンピオンSではゆっくりと発走したものの見事に優勝し、困難をうまく切り抜けられることを見せつけました」。

 「種牡馬になるような馬はレースで秀でていることがとても重要です。ロアリングライオンは今年2月からレースに向けて準備を始め、その後多忙なシーズンを送ってきました。それでも彼は依然として良い兆候と資質を見せ続けています。愛らしく、本当に気性のいい馬です」。

 レッドヴァース氏はこう語った。「2016年9月に初めてロアリングライオンを目にしたときから、ずっと惚れ込んでいます。私は彼の父キトゥンズジョイの大ファンであり、ロアリングライオンはこれまで私たちが見てきたキトゥンズジョイ産駒の中で最高の外見をもち、一番動きの良い牡駒でした。あの価格で彼を落札できたのが信じられません。なぜなら、彼は私たちが照準を合わせていたタイプの馬そのものだったからです。これほどの成功を収めるのを見てびっくりさせられました」。

 「種牡馬としても成功するはずです。トゥウィーンヒルズスタッドで供用し、彼に合った牝馬を探す作業に取り掛かるのが待ち遠しいです」。

 トゥウィーンヒルズの種牡馬の種付料は、今後数週間内に発表される予定。

By Martin Stevens

(1ドル=約110円)

[Racing Post 2018年10月20日「Roaring Lion to retire to Tweenhills at end of three-year-old campaign」]


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