アルファセントーリ、2018年アイルランド年度代表馬に選出(アイルランド)[その他]
G1・4勝馬アルファセントーリ(Alpha Centauri)は12月3日夜、ダブリンで開催された2018年ホースレーシングアイルランド賞授賞式において、年度代表馬に選ばれた。
ニアルコスファミリー(Niarchos family)の所有馬であるアルファセントーリは、ジェシカ・ハリントン(Jessicca Harrington)調教師に管理され、コルム・オドノヒュー(Colm O'Donoghue)騎手が主戦を務めた。愛1000ギニー(G1)、コロネーションS(G1)、ファルマスS(G1)、ジャックルマロワ賞(G1)で優勝を果たした。しかし、9月のメイトロンS(G1 レパーズタウン競馬場)で2着となったときに故障を発症し、引退を余儀なくされた。
新設された"アイルランド競馬ヒーロー賞"を受賞したのは、パンチェスタウン・フェスティバル(4月24日~28日)で大活躍して騎手としてのキャリアに幕を閉じたニナ・カーベリー(Nina Carberry)騎手とケイティ・ウォルシュ(Katie Walsh)騎手である。また、"障害競走功労賞"が現在障害リーディングのレイチェル・ブラックモア(Rachael Blackmore)騎手に贈られたことで、女性騎手にとって記念すべき夜となった。
"障害競走賞"を受賞したのは、障害リーディングトレーナーに君臨し続けているウィリー・マリンズ(Willie Mullins)調教師である。同調教師は2017/2018年シーズンに212勝を挙げて記録を樹立した。パンチェスタウン・フェスティバル(5日間)では1日に7レース中6レースで優勝する快挙を達成し、合計18勝を挙げた。
同調教師はチェルトナムフェスティバルで通算61勝(今年は7勝)を挙げており、同フェスティバル史上最多勝トレーナーとなっている。また、6月にウェクスフォード競馬場で管理馬ティミロリ(Timi Roli)が優勝した時には生涯3,000勝をマークした。
ドナカ・オブライエン(Donnacha O'Brien)騎手は"平地競走賞"を受賞し、今シーズンは特筆すべきものとなった。111勝を挙げて平地リーディングジョッキーとなった同騎手は、クラシック競走を3勝した。サクソンウォリアー(Saxon Warrior)で英2000ギニー(G1)、フォーエバートゥギャザー(Forever Together)で英オークス(G1)を制し、兄ジョセフが管理するラトローブ(Latrobe)では愛ダービー(G1)を制した。
"平地競走功労賞"を受賞したパトリック・プレンダーガスト(Patrick Prendergast)調教師は、2歳牝馬のスキッタースキャッター(Skitter Scatter)のモイグレアスタッドS(G1)優勝という快挙により今シーズンを締め括った。
"競馬産業功労賞"は、アイルランド競馬監理委員会(Irish Horseracing Regulatory Board)の最高医療責任者を今年引退したエイドリアン・マクゴールドリック(Adrian McGoldrick)博士に贈られた。総合診療医としてカラ競馬場に30年間勤務した同博士は、2007年から最高医療責任者を務めており、騎手の安全性を高めるための尽力が広く評価された。また、スポーツ選手の脱水症・脳震盪・栄養学・メンタルヘルスなどの分野での研究も高く評価されていた。
バリー・オニール(Barry O'Neill)騎手は、昨年に引き続き"ポイント・トゥ・ポイント競走賞"を受賞した。同騎手は53頭に騎乗し59勝を挙げ、1日3勝を4回達成した。
新設の"ベスト騎乗賞"はデレク・オコナー(Derek O'Connor)騎手が獲得した。ルビー・ウォルシュ(Ruby Walsh)騎手とジョン・ムルタ(John Murtagh)元騎手が候補として選んだ6つの騎乗にファンが投票し、この賞は決定された。評価されたのは、2月の愛ゴールドカップ(チェイス競走G1 レパーズタウン競馬場)でエドウォルフ(Edwulf)を勝利に導いたパフォーマンスである。
授賞式にはマイケル・クリード(Michael Creed)農業食料大臣が来賓として出席し、ホースレーシングアイルランド(HRI)のニッキー・ハートリー(Nicky Hartery)会長がホスト役を務めた。
各部門の受賞者には、彫刻家のシヴォーン・バルフィン(Siobhan Bulfin)氏が特別に制作したトロフィーが贈られた。
2018年(第16回)ホースレーシングアイルランド賞受賞馬/受賞者
アイルランド競馬ヒーロー賞:ケイティ・ウォルシュ騎手&ニナ・カーベリー騎手
競馬産業功労賞:エイドリアン・マクゴールドリック博士
年度代表馬:アルファセントーリ
障害競走賞:ウィリー・マリンズ調教師
平地競走賞:ドナカ・オブライエン騎手
障害競走功労賞:レイチェル・ブラックモア騎手
平地競走功労賞:パトリック・プレンダーガスト調教師
ポイント・トゥ・ポイント競走賞:バリー・オニール氏
ベスト騎乗賞:デレク・オコナー騎手
年度代表競馬場:パンチェスタウン競馬場
By Tony O'Hehir
[Racing Post 2018年12月4日「Alpha Centauri voted Horse of the Year at HRI's annual awards ceremony」]