チェスター競馬場の改装計画、歴史的景観を損なうとして市議会が却下(イギリス)[その他]
総工費1億ポンド(約145億円)のチェスター競馬場の大規模改装計画は3月5日、歴史あるチェスター市の景観を損なう恐れがあるとして却下された。
この計画では、新しいグランドスタンドのほか、オフィスの入ったデザイナーズホテルや高層駐車場が建設され、敷地内にあるホリデーインホテルに隣接することになっていた。また新たな2つの公園の設置も提案されていた。
チェシャーウェスト・チェスター市の開発担当官たちはこの工事の承認を要求してきた。ところが、市議会の計画委員会は"貴重な景観と歴史的建造物の輪郭に影響が及ぶ懸念"のために基本計画を退けることを圧倒的多数で可決した。
チェスター競馬場のCEOであるリチャード・トーマス(Richard Thomas)氏は3月6日、こう語った。「改装計画をここまで進めるために3年近く掛かりましたので、とても失望しています。計画委員会は受け入れられない要素があると判断しました。私たちは、計画を再提出するか、それとも不服申立てをするか決定する前に、助言を求める必要があります」。
「計画委員会はこの改装計画が街の中心部にまで影響を及ぼしてほしくないと述べ、この計画の目玉であるイベントビル(3階建て)の建設を延期させました」。
トーマス氏は、「将来まったく希望が持てないとは思っていません。我々の決意は変わりませんし、可能な限りここで最高の競馬を施行することに意欲を持っています」と付言した。
By Jonathan Harding
(1ポンド=約145円)
(関連記事)海外競馬ニュース 2018年No.11「英国最古のチェスター競馬場、総工費1億ポンドの大規模改装計画(イギリス)」
[Racing Post 2019年3月6日「Plans for £100m development of Chester rejected by local council」]