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海外競馬ニュース
2019年01月17日  - No.2 - 4

コカイン陽性の騎手に5年間の騎乗停止処分(アイルランド)[その他]


 今後、アイルランドにおいてコカイン陽性反応が出た騎手は、少なくとも5年間の騎乗停止処分が科されることになる。アイルランド競馬監理委員会(Irish Horseracing Regulatory BoardIHRB)は110日、薬物陽性反応の件数増加に対処するために、2人の騎手に長期の騎乗停止処分を言い渡した。

 いずれも約3.2kgの減量特典を受けるダミアン・メリア(Damien Melia)見習騎手と、アマチュアのコナー・マーフィー(Conor Murphy)騎手は、薬物検査でコカイン代謝物の陽性反応が出た。2人はIHRBによりそれぞれ4年間と5年間の騎乗停止処分を言い渡された。本紙(レーシングポスト紙)が把握しているところでは、もう1人の騎手にも同じ物質の陽性反応が出たが、この騎手に対する処分はまだ報告されていない。

 マーフィー騎手が受けた5年間の騎乗停止処分は、これまでアイルランドでクラスAのレクリエーショナルドラッグ(訳注:快楽を得るために使われる化学物質。マリファナ・コカイン・LSDなど)の陽性反応が出た騎手に科されたものの中では最も厳しいものだ。IHRBCEOデニス・イーガン(Denis Egan)氏は、薬物陽性反応が出た騎手に言い渡される初回の制裁は今後、5年間の騎乗停止処分が基本となるだろうと述べた。

 IHRBはこれまですでに、最低2年間とされていたこの違反への騎乗停止処分を、その倍の4年間に延長していたが、そのメッセージは伝わっていないと考えている。2018年に薬物陽性反応が出た騎手は、メリア騎手とマーフィー騎手を含めて5人もいる。

 メリア騎手は1015日、ゴウランパーク競馬場の薬物検査で陽性反応が出た。同騎手は「飲み物に何かを混入された」と主張した。

 IHRBは、メリア騎手に4年間の騎乗停止処分を言い渡した。しかし同時に、同騎手がIHRBの上席医療担当責任者の要求に十分に応え、推奨プログラムに積極的に参加するならば、9ヵ月後に騎乗免許を再び付与する妥当性について検討すると述べた。

 マーフィー騎手は1118日、コーク競馬場のハンターチェイス競走で勝利を挙げたが、その日に薬物陽性反応が出て、メリア騎手よりも長い5年間の騎乗停止処分を科された。ただ同時に、「処分期間中にIHRBの上席医療担当責任者の要求に応えていると認められれば、18ヵ月後に騎乗免許が再申請されたときにその受理が検討される」と伝えられた。

 201711月には、ゴールウェイ開催で3人の騎手に薬物陽性反応が出た。愛グランドナショナル優勝騎手のジャー・フォックス(Ger Fox)騎手、アマチュアのロジャー・クインラン(Roger Quinlan)騎手とダニー・ベンソン(Danny Benson)騎手である。IHRBはそれを受けて、"競馬界において容認できない問題"に真剣に対処するために、2年間とされている騎乗停止処分を倍の4年間に延長するだろうと述べた。

 2018年夏、減量騎手のトーマス・シェリー(Thomas Sherry)騎手とクリス・ティモンズ(Chris Timmons)騎手は、コカインの陽性反応が出たことで4年間の騎乗停止処分を科された。しかし2人は、リハビリプログラムに参加すれば処分期間中に騎乗免許を再申請することができると伝えられた。

 アマチュアのルーク・マクギネス(Luke McGuinness)騎手は20183月に2年間の騎乗停止処分を言い渡されたが、6ヵ月後に騎乗免許を再申請することができた。残りの18ヵ月間の処分は保留とされ、マクギネス騎手は10月に騎乗を再開した。

 イーガン氏は110日にこう語った。「2018年には騎手の薬物陽性反応が5件もありました。IHRBの裁定委員会の議長を務めるトニー・ハント(Tony Hunt)判事は、"処分を厳格化したが、騎手たちにメッセージが届いていない"と感じています。そのため、今後、薬物陽性反応に対する初回の制裁は基本的に5年間の騎乗停止処分となるでしょう」。

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By Tony O'Hehir


Racing Post 2019 110日「Five-year bans for jockeys who fail cocaine tests」]


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