ウェザビーズ社、英国のEU離脱に伴う懸念に取り組む(イギリス)[開催・運営]
競馬界で数々の役割を担うウェザビーズ社(Weatherbys)は1月17日、英国のEU離脱(ブレキジット)の結果に苦心させられるだろうと述べた。なぜなら、ブレキジットが最終的にどのような形になろうとも、同社の業務のいくつかが影響を受けることになるからだ。
競馬界がブレキジットに関して抱く大きな懸念の1つは、英国・アイルランド・フランス間での馬の自由移動である。また競馬界の重要人物たちは、「合意なき離脱」は予想される中で最悪の結果だと考えている。
ウェザビーズ社のコミュニケーション担当理事であるニック・クレイヴン(Nick Craven)氏はこう語った。「ウェザビーズ社の競馬界におけるさまざまな役割の中には、ブレキジットが大きな影響を及ぼしうるものがあります。ジェネラルスタッドブック(General Stud Book: GSB)の業務においては、その影響が最も大きく感じられるかもしれません」。
「GSBの業務には、パスポートや輸出証明書の発行が含まれます。それゆえ、競馬産業やとりわけバイオセキュリティ措置・健康・福祉に関するEU離脱による新たなコンプライアンスのために、輸入馬を管理したり、国境を越える移動を監視しなければなりません」。
「英国・アイルランド・フランス間における年間2万6,000頭に上るサラブレッドの輸送もこれに含まれます。これらの移動の多くは生産に関係しています」。
ウェザビーズ社はブレキジット後に向けてすでに準備を開始しており、クレイヴン氏はこう付言した。
「ブレキジットが及ぼしうる影響を考慮して、ブレキジット後のサラブレッドの追跡・移動の管理を何とか可能にするために、ITシステムやプロセスの開発にかなりの時間を費やしてきました」。
「ウェザビーズ社は、サラブレッド・ブレキジット運営グループ(Thoroughbred Brexit Steering Group)に参加しています。そして英国のEU離脱に備えるために、BHA(英国競馬統轄機構)やサラブレッド生産者協会(Thoroughbred Breeders' Association)と緊密に取り組んでいます」。
By David Baxter
[Racing Post 2019年1月17日「Weatherbys preparing for Brexit fallout amid stud book concerns」]