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海外競馬ニュース
2019年09月26日  - No.37 - 1

ノルウェーの強豪馬スクワールドリュイヌ、国際舞台を目指す(ノルウェー)[その他]


 スカンジナビアの傑出馬スクワールドリュイヌ(Square De Luynes せん4歳)の来年の予定に、"ロイヤルアスコット挑戦"が加わるかもしれない。ストックホルムカップインターナショナル(G3 ブローパーク競馬場)で大勝利を収めたことで、すでにとてつもなく高かった同馬への評価はさらに上昇した。

 ノルウェーのニールス・ピーターセン(Niels Petersen)調教師に管理されるスクワールドリュイヌは、この数年間において最も有望なスカンジナビア調教馬の1頭だと考えられている。その理由は、同馬がこのレースでロバート・ハヴリン(Robert Havlin)騎手を背に、英国からの遠征馬アメージングレッド(Amazing Red 公式レーティング101)とクラウンドイーグル(Crowned Eagle 公式レーティング106)をそれぞれ7馬身と8馬身差で破ったことから明らかだ。

 この馬に大きな期待を掛けているピーターセン調教師はこう語った。「スクワールドリュイヌが将来G1競走で健闘できることを確信しています。この馬を長らく管理してきましたが、"何か特別なものを持っている"と言い続けてきました。だから、G1に挑戦させたいと思っています」。

 「彼は遅咲きのマンデュロ産駒です。言うまでもなく、ドバイで走らせれば大きなチャンスがあるでしょうが、それが彼にとって正しい選択肢なのか分かりません。彼は国際舞台に挑むのにふさわしい馬なので、英国に遠征させロイヤルアスコット開催などに出走させることも魅力的です」。

 ピーターセン調教師は、なぜスクワールドリュイヌにさらなる成長が見込まれるかをこう説明した。「2歳のときから預かっていますが、これまでにいくつかの不具合がありました。そのため用心深く管理してきました。まだ100%の状態ではありませんので、彼はもっと進化するだろうと考えています。ギャロップをしているときは素晴らしい見栄えなのですが、近寄って見てみると何か欠けているようです。レース経験が乏しく沢山戦っていないので、どこまで実力を伸ばせるか分かりません」。

 アスコット競馬場の競走・コミュニケーション担当理事であるニック・スミス氏は、毎年6月のロイヤルアスコット開催に海外馬を勧誘する任務を負っている。同氏は、「ロイヤルアスコット開催に何か新しいものをもたらす馬に、常に興味を抱いています。最近では、ナガノゴールド(Nagano Gold チェコ調教馬)がハードウィックS(G2)で2着に健闘したことが大きな話題となりました」と語った。

 スクワールドリュイヌは、ピーターセン調教師が以前手掛けた屈強馬バンクオブバードン(Bank Of Burden)と比較される。メイダン競馬場で13戦するなど国際舞台で活躍したバンクオブバードンはその華やかなキャリアにおいて重賞10勝を果たした。

 しかし同調教師は、新たなスターであるスクワールドリュイヌには"さらに隠れた才能があって、初めてのG1勝利をもたらしてくれる"と言って譲らない。

 ピーターセン調教師はこう語った。「バンクオブバードンは素晴らしい能力を持っていました。しかし、スクワールドリュイヌはさらに高いレベルの才能を持っています。ピークを迎えるときには、かなり優れた能力を発揮するでしょう。ただし、バンクオブバードンの域に達するには、まだ長い道のりがあります。バンクオブバードンは年を追うごとにみるみる良化していきましたが、スクワールドリュイヌはさらに高みに立てるでしょう」。

 ジョン・ゴスデン厩舎のベテランジョッキーであるハヴリン騎手ほど、馬の才能を見抜くのに長けた男はいないだろう。同騎手はこう述べた。「スクワールドリュイヌは、速い馬場で他馬を圧倒しました。今欧州のどこに行っても、G2を確実に勝てる馬です。ただ、精神的に少し幼いところがあります。成熟すればもっと高いレベルを目指せるでしょう」。

 どのような経緯でピーターセン調教師およびスクワールドリュイヌと組むことになったかについて、ハヴリン騎手はこう語った。「スカンジナビアでニールスの管理馬に乗って何度か勝利を収めていました。スクワールドリュイヌが前回オスロで出走するときに騎乗を依頼してくれましたが、ジョン・ゴスデン調教師の先約があって英国に帰らなければならず、その騎乗をパット・コスグレーヴ(Pat Cosgrave)騎手に譲りました(結果は8¾馬身差の大勝利)」。

 同騎手はこう付言した。「スクワールドリュイヌがオスロで出走する以前にも、ニールスとこの馬について話していました。彼はこの馬に夢中で、"スカンジナビアから久しぶりに出てくる最強馬の1頭となるだろう"と話していましたが、確かにそれは間違っていませんでした」。

By Robbie Wilders

[Racing Post 2019年9月23日「Frankel of the fjords - Norwegian ace Square De Luynes sets pulses racing」]


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