2019年の種付牝馬頭数は前年から3.5%減少(アメリカ・カナダ)[生産]
米国ジョッキークラブは10月24日、2019年北米繁殖シーズンの種付牝馬報告(Report of Mares Bred: RMBs)の統計を発表した。10月16日までにジョッキークラブが受け付けたRMBsに基づけば、2019年は北米において1,134頭の現役種牡馬が2万9,218頭の繁殖牝馬に種付けを行った。
2019年の種付牝馬頭数は今後2,500頭~3,500頭が追加報告されると、ジョッキークラブは見積もっている。
現役種牡馬頭数は、昨年同時期に報告された1,214頭から6.6%減少した。また、種付牝馬頭数も昨年同時期に報告された3万274頭よりも3.5%減少した。種付予約頭数125頭以上の種牡馬の頭数は、2018年の62頭から増加して65頭となった。
種牡馬を種付予約頭数別に詳しく見ると、それらと交配した牝馬頭数の前年同期比は以下のようになっている。
種付予約頭数125頭以上の種牡馬と交配した牝馬...6.7%増加
種付予約頭数100頭~124頭の種牡馬と交配した牝馬...9.1%減少
種付予約頭数75頭~99頭の種牡馬と交配した牝馬...9.1%減少
種付予約頭数50頭~74頭の種牡馬と交配した牝馬...16.7%減少
種付予約頭数25頭~49頭の種牡馬と交配した牝馬...12.4%減少
種付予約頭数24頭以下の種牡馬と交配した牝馬...1%増加
種付予約頭数125頭以上の種牡馬と交配した繁殖牝馬の割合は、2014年には20.5%だったが、その後上昇して、2015年~2017年は約29%に落ち着いた。そして2018年は31.9%、2019年は35.3%と上昇を続けている。
種付予約頭数125頭以上の種牡馬の全体に占める割合は、2014年には3.1%、2015年~17年は4.5%だったが、2018年に5.1%となり、2019年にはさらに上昇して5.7%となった。
2019年の種付牝馬報告(RMBs)の統計は、ジョッキークラブのウェブサイト(jockeyclub.com)のファクトブック(Fact Book)で閲覧できる。
なお、種付頭数の上位5頭の種牡馬は以下のとおりである。
・ジャスティファイ(Justify 父スキャットダディ)252頭
・メンデルスゾーン(Mendelssohn父スキャットダディ)252頭
・イントゥミスチーフ(Into Mischief)241頭
・アンクルモー(Uncle Mo)241頭
・ゴールデンセンツ(Goldencents)239頭
ケンタッキー州は伝統的に北米のサラブレッド生産活動をリードしている。2019年には、ケンタッキー州の現役種牡馬220頭は1万7,123頭(前年同期比1.1%減)の牝馬に種付けを行ったと報告されている。これは北米で種付けされた牝馬全体の58.6%に上る。
下表は2019年の種付牝馬頭数の上位10州を示している。ペンシルベニア州とオクラホマ州では種付けされた牝馬の数は前年同期よりも増加している。
By Blood-Horse Staff
(関連記事)海外競馬情報 2019年No.10「種付頭数の多い人気種牡馬に種付けされる牝馬が大幅増加(アメリカ)」
[bloodhorse.com 2019年10月24日「Number of Mares Bred in North America Down 3.5% in 2019」]