サウジカップ、芝コース敷設の準備が加速(サウジアラビア)[開催・運営]
12月中旬、世界最高賞金レースであるサウジカップの開催に向けた準備は速度を増した。ニューマーケット競馬場の競走担当理事であるマイケル・プロッサー(Michael Prosser)氏が"サウジカップ・プロジェクト"に馬場取締委員として参加するというニュースが伝えられたのだ。
ニューマーケット競馬場の競馬開催日の馬場取締委員でもあるプロッサー氏は、サウジカップの組織チームと定期的に連絡を取り合ってきており、サウジカップ開催(2月28日&29日)に向けた最終準備を監督するために来年1月にリヤドに赴く。
プロッサー氏はこう語った。「サウジカップに関わることを誇らしく思います。1月にリヤドに旅立つのが待ち遠しいです。サウジカップのチームは皆、大胆で想像力に富んだプロジェクトを結実させるために素晴らしい仕事をしています。このような歴史的イベントに関われることは光栄です」。
サウジアラビア・ジョッキークラブ(Jockey Club of Saudi Arabia)で戦略・国際競馬担当理事を務めるトム・ライアン(Tom Ryan)氏は、プロッサー氏の採用を歓迎してこう語った。「サウジカップのような世界最高級のイベントは世界に通用する人材を必要とします。ニューマーケットの馬場取締委員としてのマイケルの手腕は、国際的に認められています。専門知識を持つマイケルがサウジカップに協力してくれることを嬉しく思っています。これ以上信頼できる人はいません」。
新しい芝コース
プロッサー氏の主な役割は、首都リヤドにあるキング・アブドゥルアズィーズ競馬場の芝コースの最終仕上げを監督することである。この芝コースを開発・敷設するのはSTRI(スポーツターフ研究所)である。STRIはローズ・クリケット・グラウンズ(ロンドンにあるクリケット競技場)、ウィンブルドンのグラスコート、アスコット競馬場のマイルの直線コース、3回のFIFAワールドカップにおけるサッカー競技場のピッチを担当したスポーツ用グラウンド開発における世界的なリーダーである。
プロッサー氏はこう語った。「サウジアラビアにおいて芝コースを敷設するには独特の課題があることは明らかであり、STRIはあらゆる課題に直面してきました。競馬開催日になれば、ムラがなく安全でどの出走馬にとっても公平な良い状態の馬場が敷設されていることを確信しています」
「芝は強くて真っ直ぐ伸び、枯れた部分のないように、できるかぎり高い性能で敷設されており、十分なクッション性を提供するでしょう」。
「ターフトラックス社(TurfTrax 英国)の支援を受け、一貫した馬場状態を作り出すために走路全体を敷設し、表面をゴーイングスティック(Going Stick)で測定します。この作業は、調教師・騎手・馬にとって最高の馬場を確実に提供する一助となるでしょう」。
STRIのコンサルタント担当部長であるリチャード・スタタード(Richard Stuttard)氏によれば、11月に3000mの走路に種まきが行われ、スケジュールよりも早く全体が草に覆われて、ほぼ競馬ができるレベルの根の深さになっている。
スタタード氏はこう語った。「競馬開催日まで数週間となっているので、走路は注意深く管理されています。表面は監視され、そして走路に最適な量の水その他必要な要素が含まれた状態にするために、毎日数回馬場表面の下の土をチェックしています。現在までの進捗状況に満足しています」。
By Saudi Cup Press Release