世界中がレイチェル・ブラックモア騎手の快挙を称賛(国際)[その他]
レイチェル・ブラックモア騎手がグランドナショナル(G3)で歴史的な勝利を収めたことで、英国とアイルランドでは競馬の話題が新聞の裏ページから第一面に躍り出て、世界中ではメディア各社が彼女の画期的な功績を称えた。
世界中に数多あるウェブサイトの中でもNBCニューヨーク・アルジャジーラ・ワシントンポスト紙などの名立たるメディアが、グランドナショナル(エイントリー競馬場)でのミネラタイムズ(Minella Times)の勝利に関する記事を掲載している。
ジ・エイジ紙(メルボルンで発行される日刊紙)は、映画『緑園の天使(National Velvet)』(1944年)になぞらえて、「レイチェル・ブラックモアが英国の過酷なレース、グランドナショナルを女性騎手として初めて制して競馬界最大のジェンダーの壁を打ち破ったことで、ハリウッドの夢物語が現実のものとなった」と伝えた。
NBCニューヨークは「もはやファンタジーではない:ブラックモアが女性として初めてグランドナショナルを制覇」という見出しを打ち、 ジャパントゥデイはブラックモア騎手の歴史的快挙と記憶すべきチェルトナムフェスティバルでの活躍を紹介した。
またサウスチャイナモーニングポスト紙(香港で発行される日刊英字紙)も「競馬界最大のジェンダーの壁を打ち破った」と評し、西オーストラリアン紙(パースで発行される日刊紙)もブラックモア騎手に関する記事を掲載した。
グランドナショナルは世界的に有名だが、この歴史的な勝利はビートルズのドラマーであるリンゴ・スター氏をはじめとする地元の人々にとっても大きな意味を持っていた。
エイントリーから7マイルほど離れたリバプールの都市部に生まれたリンゴ・スター氏は、すぐにこの素晴らしい結果を称賛するツイートをした。ブラックモア騎手と熱心に走るミネラタイムズのスクリーンショットとともに「よくやった、レイチェル。よくやった、リバプール。平和と愛を」というメッセージを投稿したのだ。
ブラックモア騎手の地元では、アイルランドのミホル・マーティン首相がこの優秀なジョッキーの"驚くべき"快挙を称え、「アイルランドはあなたのことをとても誇りに思います」と表明した。また、アイルランドのマイケル・D・ヒギンズ大統領は、「レイチェル・ブラックモア騎手のエイントリーでの歴史的偉業を心から祝福します。本日の勝利は、彼女にとってだけではなくスポーツにとっての勝利でもあります。この偉業は、チェルトナムフェスティバルでの数々の画期的な勝利からわずか1ヵ月後に達成されました」と述べた。
アイルランドでブラックモア騎手の人気は急上昇しつつある。グランドナショナル優勝の直後に、ブックメーカーのボイルスポーツは同騎手がRTE(アイルランド放送協会)のスポーツパーソンオブザイヤーに選ばれることに1.01倍のオッズをつけた(これまでは1.25倍だった)。競馬界では、2003年にバリー・ジェラティ元騎手、2013年にサー・アンソニー・マッコイがこの栄誉に浴している。
By James Burn
[Racing Post 2021年4月12日「'Hollywood fantasy turned into reality' - global media hails Blackmore history」]