ストラディバリウス、8歳も現役続行(イギリス)[その他]
ジョン・ゴスデン調教師は、G1・7勝を挙げているストラディバリウスが8歳も現役を続行し、ゴールドカップ(G1 ロイヤルアスコット開催)を主な目標としてシーズン終了後に引退することを明らかにした。
ストラディバリウスは、10月にカドラン賞(G1)と英チャンピオンズデーのロングディスタンスカップ(G1)でトゥルーシャンに2戦連続で敗れ、引退の可能性があると考えられていた。
しかし馬主のビョルン・ニールセン氏との話し合いを経て、ストラディバリウスは最後となる2022年シーズンで再び出走し、イエーツのゴールドカップ4勝という偉業に並び立つために挑むだろうと、ゴスデン調教師は述べた。
息子のテイディ氏と一緒に同馬を管理するゴスデン調教師はこう語った。「ニールセン氏は今日、ストラディバリウスを見に来ました。現段階では、ストラディバリウスは来年も現役を続行し、前哨戦、ゴールドカップ、グッドウッドカップ(G1)の3レースに出走する予定です」。
ストラディバリウスに現役を続行させる決定について、ニールセン氏はこう説明した。「彼は相変わらずエネルギッシュです。まったく驚くべきことなのですが、実際そうなのです。彼がそのようなやる気を見せているかぎり、前哨戦に出走させることになるでしょう。それはサガロS(G3)かヨークシャーカップ(G2)となります。そして一番の目標はゴールドカップです」。
「それからも彼が絶好調の状態で条件が整えば、グッドウッドカップへの出走という選択肢も残されます。それがキャリア最後のレースとなるでしょう」。
「彼は競馬史上最も健全な馬で、一度もキャリアを中断したことがありません。大雨のためにグッドウッドカップを回避した以外は、7年間の競走生活で出走を取りやめたこともないのです」。
ストラディバリウスのこれまでの通算成績は32戦19勝で、300万ポンド(約4億6,500万円)以上の賞金を獲得している。この輝かしいキャリアは彼を競馬史上最も偉大なステイヤーの1頭にならしめている。
ストラディバリウスが達成したゴールドカップ3勝の快挙は、2009年にイエーツが8歳で成し遂げたゴールドカップ4勝に次ぐものである。また2017年から2020年にかけてのグッドウッドカップ4連覇は最多勝記録だ。
ストラディバリウスは今年、ゴールドカップでサブジェクティビストの4着に完敗したが、ロンスデールカップ(G2 ヨーク)で感動的な勝利を挙げて立ち直った。
その後、ドンカスターカップ(G2)2勝目を達成したが、秋にトゥルーシャン(せん5歳 アラン・キング厩舎)に2敗を喫した。トゥルーシャンはそれによりステイヤー部門の新たな王に君臨した。
ニールセン氏は、ストラディバリウスがトゥルーシャンと4度目の対戦をするという見通しに動じていなかった。トゥルーシャンには2020年ロングディスタンスカップでも敗れている。
同氏はこう語った。「トゥルーシャンとの対戦は、泥沼以外であれば喜んで受けて立ちますよ」。
「ストラディバリウスは来年8歳になりますが、衰える可能性はあるでしょうか?もちろんその可能性はあり、確率的にはそうなるかもしれませんが、今日も元気に飛び跳ねていて、とても自信に満ち溢れた様子でした。良馬場であればかかってこいという感じです。私たちはどの馬と対戦しようとも心配していませんね」。
By Sam Hendry
(1ポンド=約155円)
(関連記事)海外競馬ニュース 2021年No.23「ストラディバリウス陣営、グッドウッドカップでのリベンジを誓う(イギリス)」
[Racing Post 2021年10月26日「Stradivarius to stay in training next year as Gosden maps out three-race plan」]