セントマークスバシリカ、ヨーロッパ年度代表馬に選出(欧州)[その他]
11月10日夜の第31回カルティエ賞の授賞式(ロンドンのドーチェスターホテルで開催)で、セントマークスバシリカがヨーロッパ年度代表馬に輝いた。
エイダン・オブライエン調教師が手掛けたこの牡馬は、無敗の3歳シーズンにおいてG1・4勝を挙げた。クールモア関係の所有馬としては6頭目のヨーロッパ年度代表馬であり、2016年のマインディング以来の受賞となる。
セントマークスバシリカは仏2000ギニー(G1)、仏ダービー(G1 ジョッケクルブ賞)、エクリプスS(G1)、愛チャンピオンS(G1)を制するシーズンを送ったことで、最優秀3歳牡馬にも選ばれる栄誉に浴した。
シャドウェルエステートが所有しジョン&テイディ・ゴスデン親子が管理したパレスピアは、ロッキンジS(G1)、クイーンアンS(G1)、ジャックルマロワ賞(G1)を制してG1・3勝を果たすという素晴らしいシーズンを過ごし、最優秀古馬に選出された。
エイダン・オブライエン調教師とクールモアはクラシック競走2勝馬スノーフォールが2021年の最優秀3歳牝馬に選ばれ、さらにもう1つ賞を獲得した。ディープインパクトの牝駒スノーフォールは6月の英オークス(G1)を16馬身の大差で制し、このレースの最大着差記録を更新した。
最優秀短距離馬に輝いたのは、エド・ウォーカー調教師が手掛けデヴィッド・ウォード氏が所有するスターマンである。ジュライカップ(G1)を制覇するなど見事なシーズンを送った。
人気上昇中のトゥルーシャンはアラン・キング調教師に手掛けられ、グッドウッドカップ(G1)、カドラン賞(G1)、ロングディスタンスカップ(G1)を制してハットトリックを達成し、最優秀長距離馬に選ばれた。
予想どおり、最優秀2歳牡馬には無傷で4連勝中のネイティヴトレイルが選ばれた。ゴドルフィンが所有しチャーリー・アップルビー調教師が管理するネイティヴトレイル(父オアシスドリーム)は、ナショナルS(G1)とデューハーストS(G1)の2つのG1競走を制している。
同じくニューマーケットで調教されるインスパイラルが最優秀2歳牝馬に選ばれるという栄誉に輝き、ゴスデン親子にとってこの夜2つ目の受賞となった。チェヴァリーパークスタッドが所有するこの牝馬は、2021年に4戦4勝を果たしフィリーズマイル(G1)で最高の勝利を収めた。
2021年の功労賞が贈られたのはデヴィッド・エルスワース調教師である。およそ67年におよぶ競馬界でのキャリアで、エルスワース調教師は平地でも障害でも頂点を極め、クラシック競走での勝利に加え、グランドナショナルやチェルトナムゴールドカップでも優勝している。
2021年カルティエ賞受賞馬・受賞者
年 度 代 表 馬 ― セントマークスバシリカ
最優秀2歳牡馬 ― ネイティヴトレイル
最優秀2歳牝馬 ― インスパイラル
最優秀3歳牡馬 ― セントマークスバシリカ
最優秀3歳牝馬 ― スノーフォール
最優秀短距離馬 ― トゥルーシャン
最優秀長距離馬 ― スターマン
最 優 秀 古 馬 ― パレスピア
功 労 賞 ― デヴィッド・エルスワース氏
By David Milnes
[Racing Post 2021年11月11日「St Mark's Basilica voted Horse of the Year at annual ceremony in London」]