才能と人望にめぐまれた柳田騎手が落馬事故により死去(ニュージーランド)[その他]
ニュージーランド競馬界は日本人の柳田泰己騎手(28歳)が落馬事故に遭い死去したことで大きな衝撃を受けた。
柳田騎手は8月3日(水)、ケンブリッジ競馬場で落馬事故に遭遇し重傷を負った後、ワイカト病院で生命維持の措置が施されていた。
母カヤノさんと妹チアキさんは8月5日(金)に日本から到着し、ジョッキー仲間の熊谷勇斗騎手も病院に同行した。
ニュージーランドサラブレッドレーシング(New Zealand Thoroughbred Racing:NZTR)のCEOブルース・シャーロック氏は、「柳田騎手のご家族に心よりお悔やみ申し上げます」と述べ、こう語った。
「私たちも、才能に恵まれ親しみやすく人望のある若者を失ったことを深く悲しんでいます」。
「柳田騎手はコロナ禍のために長いあいだ日本に戻ることができていませんでしたが、最近は帰国して1ヵ月間ご家族と一緒に過ごすことができました。そのあいだに作られた思い出が、ご家族にとって慰めになることを願っています」。
柳田騎手はマタマタを拠点としていた。シャーロック氏は「私たちはウェクスフォードステーブルの皆様にも思いを寄せています。オサリバン&スコット厩舎のチームは柳田騎手のニュージーランドの家族であり、彼の死により大きなショックを受けているでしょう」と述べた。
そして、「仲間を失った悲劇はいつも大きな衝撃をもたらします。私たちは人々がこの喪失をどのように感じて乗り越えていくか意識する必要があります。とりわけ柳田騎手の仲間のことを考えており、彼らのサポートを確実に行うつもりです」と続けた。
NZTRは騎手の家族のサポートにも重点的に取り組んでいる。
シャーロック氏はこう語った。「柳田騎手のご家族のお気持ちも考えながら注意深く進めてきました。たとえば彼の死をいつどのように伝えるかなどです。また、日本におられるご親族の方々に対しても配慮してきました。今後、ご家族がご遺体を帰国させる計画を立てるのを支援するつもりです」。
「多くの方から何らかの方法でご家族に貢献したいというご連絡をいただいており、柳田騎手のご家族にお渡しする寄付金の口座を用意する予定です」。
By Michael Robson