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海外競馬ニュース
2022年10月20日  - No.39 - 1

アルピニスタ、調教師はジャパンカップ挑戦に前向き(イギリス・日本)[その他]


 サー・マーク・プレスコット調教師は凱旋門賞(G1)優勝馬アルピニスタに、ジャパンカップ(G1)制覇という見事なストーリーで有終の美を飾る機会を与えようとしている。

 アルピニスタ(父フランケル)は凱旋門賞での勝利のあと順調に回復しているとプレスコット調教師は報告した。そして1着賞金4億円のレースのために極東に遠征しない理由はないと述べた。

 G1・6連勝中のアルピニスタは、ジャパンカップ(11月27日)で単勝4.5倍の1番人気とされている。また、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)の優勝馬で軟部組織損傷により凱旋門賞を回避したパイルドライヴァーもこのレースを目指している。

 アルピニスタがジャパンカップ(2400m)で優勝すれば300万ドル(約4億5,000万円)のボーナスを獲得することになる。キングジョージも24のボーナス対象レースの1つであることで、パイルドライヴァーもそのボーナスの獲得資格を有している。

 馬主のカーステン・ラウジング氏が最終的な判断を下すことになる。23年前にアルピニスタの祖母アルボラーダがジャパンカップの3日前に跛行を発症し、東京への旅行を土壇場でキャンセルした経験があり、ジャパンカップ再挑戦を熟考している最中である。

 アルピニスタは、重馬場の凱旋門賞(10月2日 ロンシャン)で追い込んできたヴァデニと前年の優勝馬トルカータータッソを抑えて8連勝を達成した。ニューマーケットに戻って来てからは健康そのもので、ウォーレンヒルの調教走路をキャンターで走っている。

 プレスコット調教師はこう語った。「アルピニスタは凱旋門賞のあとの状態は良くとても元気です。レースに出走したとは思えないほどです。もちろん、それ以降本格的な調教はしていません。ラウジングさんはジャパンカップについて考えているところです」。

 「日本に遠征するのであれば、11月17日に出発しなければなりません。ラウジングさんは10月中に決断すると思いますが、アルピニスタが遠征しない理由はありませんね。とにかくレース後の状態が調教師よりもずっといいのです」。

 1着賞金に加えて多額のボーナスが出ることも考慮されている。しかし、プレスコット調教師は最初2つのボーナスがあると考えていた。

 「300万ドル(約4億5,000万円)だなんて、ものすごいボーナスですね。凱旋門賞の後、JRA(日本中央競馬会)の人が私のところにやって来ました。私は"アルピニスタはもう1つのボーナス対象レースのサンクルー大賞(G1)でも勝ったので、ボーナスが2つもらえて600万ドル(約9億円)になるだろうから必ず行きます"と言いました」。

「本当のところが分からない愚かなふりをしたのですが、JRAの人はすぐに逃げ出してしまいましたね。それ以来会っていません」。

 プレスコット調教師が来日したのはアルボラーダを遠征させた1999年が最後である。「アルボラーダは日本にいるときに跛行しました。当時日本では核医学検査が禁止されていたため、骨の精密検査が受けられなかったのです」。

 「そのため、発症したばかりの骨折であるという疑いが除外できず出走できなかったのです。結局、彼女にはずっと前からその傷があったことが分かりました」。

 そのときラウジング氏はまだニューマーケットにいたが、電話を受けたときには東京へ出発する準備をしていた。プレスコット調教師は、「ラウジングさんは私がこのことを伝えると、今では名言になっている"2番目に良いニュースですね"という言葉を口にしたのです」と語った。

 「ちょうどそのとき、ラウジングさんの生産マネージャーで、一緒に日本に行っていたジュリアン・ロイドさんが『エリック・クラプトンがリムジンで私たちを迎えに来てコンサートに連れて行ってくれるから、運が上向いてきているよ』と教えてくれたのです」。

 「長時間のフライトで時差ボケがひどくて疲れていました。私たちのまわりには黄色い声をあげる1万4,000人もの女の子たちがいたのですが、なんとかコンサート中ずっと眠ることができました」。

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By David Milnes
(1ドル=約150円)

(関連記事)海外競馬ニュース 2022年No.37「アルピニスタ、凱旋門賞優勝で次の目標としてジャパンカップも視野に(フランス)

[Racing Post 2022年10月18日「'No reason she shouldn't go' - Prescott edging closer to Alpinista Japan Cup bid」]


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