オブライエン調教師、オーギュストロダンを大絶賛(アイルランド)[その他]
エイダン・オブライエン調教師は10月23日(日)、厩舎の新星であるオーギュストロダン(牡2歳 父ディープインパクト)を"おそらくこれまで管理した中で最もエキサイティングな馬"と大絶賛した。
オーギュストロダンは10月22日(土)のフューチュリティトロフィー(G1 ドンカスター)での鮮やかな勝利で、英ダービー(G1)の1番人気に浮上した。一番高くて5倍のオッズがついており、3.5倍のオッズをつけているブックメーカーもある。しかし1996年以来バリードイル(クールモアの調教拠点)で数々の一流馬を手掛け、英国クラシック競走41勝という記録を保持するオブライエン調教師からの称賛を受け、オーギュストロダンのオッズはさらに下がるかもしれない
オブライエン調教師はフューチュリティトロフィーでの勝利のあとオーギュストロダンについて聞かれ、「昨日成し遂げたことからして、彼はおそらく私たちがこれまで管理した中で最もエキサイティングな馬です」と述べた。
オーギュストロダンは6月にカラ競馬場でのデビュー戦で単勝1倍台の1番人気に支持されたものの2着に終わったが、その後順調に勝ち進んできた。
オブライエン調教師は今年の2歳馬が優秀なことに気づいたのはいつかと聞かれたとき、フェニックスS(G1)優勝馬で、同じくカラのデビュー戦で敗れたリトルビッグベアを引き合いに出した。
「リトルビッグベアが負けたとき、私たちは大きなトラブルに見舞われたのではないかと考えました。負けるはずがないと思っていましたからね。負ける可能性があるとすれば、落馬したときだけだと思っていたのです。その彼が負けてしまったものですから、鳴かず飛ばずのシーズンになってしまうだろうと考えていました。しかし初出走の2歳馬には何が起こるか分かりません。実際そうなるものなのです」。
「そのあと彼は才能を開花させ、次の一戦であのようなパフォーマンスを成し遂げました[アングルシーS(G3)で4¾馬身差の勝利]。私たちは軌道に乗ってきたことを実感しました」。
オーギュストロダンにとっても、英2000ギニー(G1)への挑戦が視野に入ってきたようだ。このレースではリトルビッグベアと1番人気をめぐって争っている。
フェニックスSを制した優秀なリトルビッグベアは、ナショナルS(G1)の回避を余儀なくされて以来、戦線を離脱している。しかしオブライエン調教師は、「リトルビッグベアは調教を再開したばかりです。冬から春にかけてメニューをこなし、英2000ギニーを目指す予定です」と述べた。
そして2歳馬群の強さについてこう語った。「これらの馬はつねにとても優秀で並外れた能力に恵まれています。今もなお素晴らしい馬が頭角をあらわしてきています」。
「リトルビッグベアとブラックビアード(訳注:10月24日の調教中の怪我により引退)についてはとても真面目な馬ですね。リトルビッグベアがフェニックスSで成し遂げたことは普通ありえないのですが(訳注:7馬身差の勝利)、その前のレース(アングルシーS)でも同じようなことを達成していたので、1回きりのことではありません。このような状況で冬を迎えることにとても満足しています」。
オーギュストロダンはシーズン最後の英国G1フューチュリティトロフィーで3½馬身差の勝利を収め、調教師にこのレースの11勝目をもたらした。
By Justin O'Hanlon
[Racing Post 2022年10月23日「Aidan O'Brien: Auguste Rodin 'probably the most exciting horse we've ever had'」]