吉田勝己氏、ミッドナイトビズーを含む3頭を購買(アメリカ)[生産]
ノーザンファームの吉田勝己氏は11月7日(月)、キーンランド11月繁殖セール(ケンタッキー州レキシントン)のオープニングセッションの追加カタログに着目するというアプローチにより、ミッドナイトビズーを手に入れた。ミッドナイトビズーはそのセッションの最高価格馬となった。
日本の購買者は2019年最優秀ダート牝馬ミッドナイトビズーを550万ドル(約7億9,750万円)で落札した。この馬は、米国リーディングサイアーに3度輝いたタピットの仔を受胎しており、セッションの追加カタログでヒルンデール・アット・ハラパにより「Hip 235」の番号で上場された。吉田氏はそのあとにもう1頭気に入った馬を見つけた。G1・2勝馬ドリームローバーを270万ドル(約3億9,150万円)で購買したのだ。
吉田氏は牝馬3頭を970万ドル(約14億650万円)で購入し、このセッションのトップバイヤーとなった。
ノーザンファームの橋本新吾氏は、おそらくミッドナイトビズーは日本に連れて帰ることになるだろうと述べた。彼は2020年にサウジカップに行き、ミッドナイトビズーの2着に健闘したパフォーマンスに感銘をうけたという。
ちょうど2年前のファシグ・ティプトン社ノーベンバーセール(繁殖セール)で、チャック・アレン氏は当時ELiTEが上場していたミッドナイトビズーをパートナーのために500万ドル(約7億2,500万円)という高値で落札した。アレン氏は、ジェフ・ブルーム氏とマダケットステーブルとともにミッドナイトビズーを出走させ、約750万ドル(約10億8,750万円)の賞金を獲得した。ブルーム氏は11月7日(月)、この牝馬が繰り返し結果を出してきたことを指摘した。
「ミッドナイトビズーはいろいろな意味で素晴らしい馬でした。彼女がノーザンファームに行くことになってとても嬉しく思っています。私と家族、そしてパートナーにとって、彼女は永遠に心に残る馬です」。
ノーザンファームは2020年のノーベンバーセールで彼女を購買しようとしたがそれが叶わず、今年ふたたび会えたことに満足していると、橋本氏は述べた。
吉田氏、ドリームローパーを270万ドルで落札
11月5日(土)のBCマイル(芝G1 キーンランド)で牡馬相手に戦ったものの着外となったドリームローパーは、セール会場で名誉を挽回した。オリヴィア・ホーア氏の自家生産馬ドリームローパーはエド・ウォーカー・レーシングにより上場された。上場番号は「Hip 239」で、7日(月)に最後から2番目にリングに登場した。
ドリームローパー(父ロペデベガ)を管理してきたエド・ウォーカー調教師はこう語った。「言うまでもなく複雑な心境ですね。彼女が新たな拠点に旅立つのを見るのはとても寂しいのですが、彼女のような馬を上場して、あのような大金を手にすることは素晴らしいことです」。
ドリームローパーはBCマイルで精彩を欠いたが、今シーズンはフランスの2つのG1競走で牡馬を蹴散らし優勝している。
吉田氏は最初のカタログから、G2勝馬ジャスター(父ノーブルミッション)を150万ドル(約2億1,750万円)で落札した。この良血の牝馬は賞金34万3,025ドル(約4,974万円)を獲得しており、ヒルンデール・アット・ハラパにより「Hip198」の番号で上場されていた。ジャスターは、フィップス家が誇るG1優勝牝馬のストームフラッグフライングとマイフラッグ、今年のサバーバンS(G2)優勝馬ダイナミックワンを出したファミリー(牝系)に属する。
By Frank Angst and Lauren Gash
(1ドル=約145円)
[bloodhorse.com 2022年11月7日「Yoshida Strikes Late to Add Midnight Bisou, Dreamloper」]