ウォード調教師、厩舎の火災によりロイヤルアスコットの優勝馬を失う(アメリカ)[その他]
ウェスリー・ウォード厩舎(ケンタッキー州レキシントン)は激しい雷雨による火災に見舞われ、3頭の馬が死亡するという悲しい結末を迎えた。その中には、ウォード調教師が手掛けた初めてのロイヤルアスコット開催での優勝馬ストライクザタイガーが含まれていた。
『ホースレーシングネーション』の報道によると、3月6日(日)の現地時間午後12時50分ごろに厩舎につながる電柱に雷が落ちたことが出火の原因だと、レキシントン消防署の捜査官はウォード調教師に伝えた。
ストライクザタイガー(15歳)が2009年にウィンザーキャッスルS(L)を制したことでウォード調教師とロイヤルアスコットの恋物語は始まった。同馬は現役引退後に帯同馬としてふたたびこの祭典を訪れていた。
犠牲となったほかの2頭は、キーンランドで勝利を収めたモデスト(Modesto)と未出走の2歳せん馬(父フーテナニー)だった。
ウォード調教師は2月、ケンタッキー州ヴァーサイルスの自宅からロイヤルアスコットのトロフィーボックス12個が盗まれるという被害に遭っていた。捜査に進展があったとは聞いていないという。
彼は『ホースレーシングネーション』に対して、この火災について「トロフィーを失うよりも100倍ひどいことです」と語った。
ウォード調教師は2009年のロイヤルアスコットにおいてストライクザタイガーとジェラスアゲインで2歳戦2勝を達成して以来、この祭典の注目のトレーナーとなっており、昨年はカンパネッレのコモンウェルスカップ(G1)優勝でさらに勝利を重ねていた。
失ったトロフィーの中には、2015年にアンドラフテッドがダイヤモンドジュビリー(G1)を制したときにエリザベス女王から贈呈されたものもあった。調教師はそのとき、10万ドル以上の価値があるトロフィーもあったかもしれないが、感情的な価値と比べればそれも色あせると語っていた。
By Andrew Dietz
(関連記事)海外競馬ニュース 2022年No.6「ウェスリー・ウォード調教師、トロフィーの窃盗被害に遭う(アメリカ)」
[Racing Post 2022年3月7日「Blaze at Wesley Ward stable causes death of three horses including Ascot winner」]