マキシマムセキュリティを管理したサーヴィス調教師に禁固4年の判決(アメリカ)[その他]
ジェイソン・サーヴィス調教師(66歳)は7月26日(水)、管理馬にドーピングを行なったとして禁固4年の判決を受けた。
サーヴィス氏は、SGF-1000と呼ばれるものを含む変造され偽ラベルが貼付された競走能力向上薬(PED)を事実上すべての管理馬に投与したという嫌疑を掛けられていた。使用され製造され流通されたPEDの中には、競走後検査で検出されないものもあったとされている。
サーヴィス氏は昨年12月、変造され偽ラベルが貼付されたPEDを管理馬に投与するつもりで流通に関与したことについて有罪を認めていた。管理馬の中には2020年サウジカップ優勝馬マキシマムセキュリティがいる。
サーヴィス氏の罪状と有罪答弁によって考慮されるものの中でこの4年の刑期は最長のものである。重罪による3年、軽罪による1年が反映されている。
26日(水)に法廷に呼ばれたサーヴィス氏は感情を抑えられずに泣き、「下してしまった判断と、妻など多くの人たちを傷つけたことに対し、どれほど後悔して申しわけなく思っているか言葉では言い表せません」と語った。
メアリー・ケイ・ヴィスコチル連邦地裁判事は、もし可能であればもっと厳しい刑罰を科していただろうと指摘した。
そして、「私の判断では、4年よりも長い刑期が適切だったかもしれません。あなたの後悔の念を受け入れます。相対的に言って、あなたはそれほど年老いてはいません。刑務所を出てからも人生があるのです」と述べた。
サーヴィス氏は法廷において、没収金31万1,760ドル(約4,365万円)、賠償金16万3,932ドル(約2,295万円)と罰金3万ドル(約420万円)の支払いを命じられた。
2020年3月に馬へのドーピング容疑で起訴された二十数人の中で、5年の刑を受けたホルヘ・ナヴァロ調教師とともに、サーヴィス氏は最も注目を集めていた人物である。
エクイベース社の記録によれば、サーヴィス氏は2001年にキャリアを開始し5,281戦1,306勝の成績を挙げている。2017年に当時自己最高の年間賞金490万ドル(約6億8,600万円)を獲得したが、その後さらに活躍し、2019年に年間獲得賞金は爆発的に増加して1,100万ドル(約15億4,000万円)にのぼっていた。
By BloodHorse staff
(1ドル=約140円)
(関連記事)海外競馬ニュース 2022年No.47「サーヴィス調教師、有罪を認めて最長4年の禁固刑へ(アメリカ)」、海外競馬情報 2022年No.12「サーヴィス氏のPED投与についての有罪答弁までのタイムライン(アメリカ)」
[Racing Post 2023年7月26日「US trainer Jason Servis handed maximum four-year prison sentence for doping charges」]