英2000ギニー、チャールズ国王の戴冠式と衝突しても日程変更なし(イギリス)[開催・運営]
チャールズ国王の戴冠式との衝突を避けるために英2000ギニー(G1)の日程が変更されることはない。ニューマーケット競馬場はギニーフェスティバルを"競馬と王室の密接な関係"を祝うものとするつもりである。
バッキンガム宮殿は5月6日(土)を戴冠式典の祝日とすることを決定したと伝えられているが、政府はスポーツ界に対してこの日に予定されている試合を中止にする必要はないと通達している。
ただサッカー(リーグ1・リーグ2)のチャンピオンシップ最終日は戴冠式との衝突を避けるために日程を変更すると、1月中旬に発表された。ロンドンで必要となる警備態勢を考慮し全試合を実施できないと考えられたためだ。プレミアリーグの試合も同じ理由で日程が変更されるかもしれない。
それゆえEFLリーグは昇級・降級をめぐる争いの公正性を保つために、リーグ1の最終日は5月7日(日)に、リーグ2の最終日は5月8日(月)に実施することを選択した。5月8日(月)は戴冠式に伴い追加的な祝日とされる。
しかし競馬については決行される予定である。シーズン最初のクラシック競走である英2000ギニーは5月6日(土)にニューマーケットで施行される。本紙(レーシングポスト紙)が把握しているところによると、戴冠式に合わせてレース順は従来のものから変更される可能性があり、ロンドンで行われる戴冠式やそれにまつわるイベントは競馬場の大型スクリーンで放映される予定だという。
ニューマーケット競馬場のソフィー・エイブル場長はこう語った。「3日間のギニーフェスティバルの計画は、地元の人々を歓迎し競馬と王室との密接な関係を祝うことを中心に据えており、すでに順調に進んでいます」。
「2000ギニーの開催日は、戴冠式のイベントに合わせて従来の順序を微調整する必要があるかもしれませんが、現状ではレースを施行するつもりでいます」。
「2000ギニーは英国内でも海外においても重要なレースなので、タイミングの変更による影響に応じた作業が必要になるでしょう。しかしこれまでかなりの期間、競馬界内外の関係者と連絡を取り合ってきました」。
「それでも何よりもまず、素晴らしい3日間のギニーフェスティバルを楽しみにしています。競馬界の重要な週末と歴史に刻まれる国家的祭典を組み合わせ、英国競馬界にとってできるだけ記憶に残るものにしたいです」。
5月6日(土)にはグッドウッド競馬場でもレースが施行される。アダム・ウォーターワース場長はこう語った。「戴冠式そのものの詳細や、すべてのイベントのタイミングはまだ分かりません。しかしレースのタイミングが戴冠式と重ならないようにしたいと考えています。詳細が決まれば計画を作り上げたいと思います」。
5月6日(土)にはサースク競馬場とユートクセター競馬場でも午後開催が予定されており、ドンカスターと競馬場とヘクサム競馬場でもナイター開催がある。
競馬ははるか昔から"王のスポーツ(Sport of Kings)"と呼ばれ、エリザベス女王の時代には王室の代名詞となっていた。エリザベス女王がこのスポーツに深く魅了されていたことが大きい。
エリザベス女王は昨年プラチナジュビリーの式典のためにダービーを欠席せざるをえなかった。在位70年にしてわずか3度目のことだった。エリザベス女王が在位中にロイヤルアスコット開催へ毎日訪れるさいの華やかさは、この豪華な競馬祭典の重要な部分を占めていた。
By Stuart Riley
(関連記事)海外競馬ニュース 2022年No.38「チャールズ国王の戴冠式、英2000ギニーと同じ日に執り行われる予定(イギリス)」
[Racing Post 2023年1月24日「2,000 Guineas to stay on May 6 despite clash with King's coronation」]