パンサラッサ、日本にサウジカップ優勝の栄光をもたらす(サウジアラビア)[その他]
遠征してきた日本陣営はうれし涙を流し、とてつもないお祝いムードが広がった。総賞金2,000万ドル(約27億円)のサウジカップ(G1 ダート1800m)で、パンサラッサの手綱を取った吉田豊騎手が先頭に立って他馬を翻弄し勝利をつかんだのだ。
日本は今や世界規模の野心をもつ競馬国である。サウジカップ開催では昨年の4勝に続いて3勝を挙げている。この結果がパンサラッサの関係者にとって何を意味するかは明らかだった。パンサラッサは昨年のドバイターフ(G1)でロードノースと同着の優勝を果たしていた。なお、そのロードノースはサウジカップと同じ日(2月25日)に行われたウィンターダービーS(G3 リングフィールド)で勝利を収めている。
矢作芳人調教師はこの日はすでにスピードのあるバスラットレオンで1351ターフスプリント(G3)を制していたが、サウジカップでのこの勝利をキャリアにおける"最高"の勝利と表現した。
見るからに感激している矢作調教師は、「信じられません。うまく言い表す言葉が見つかりません。私のキャリアにおいて最高の勝利です」と語った。
パンサラッサ(牡6歳 父ロードカナロア)は終盤で急襲してきたカントリーグラマーをかわして、世界最高賞金のこのレースでG1・2勝目を挙げた。日本馬は1着-3着-4着-5着を確保した。このレースの前に、バスラットレオンとシルヴァーソニックがほかのレースで優勝を決めていた。
カントリーグラマーは2年連続で2着となり、1つ前のレースをエリートパワーで制していた鞍上のフランキー・デットーリ騎手はこの敗北を冷静に受け止めていた。
「道中ずっと速い脚を使わされました。直線に入るときにせいぜい6着かと思いましたが、彼は心肺機能が高くてよく持ちこたえました。よくやってくれたと思います。ただ彼にとってベストなのは1¼マイル(約2000m)です」。
なおフェブラリーS(G1)連勝馬カフェファラオは3着となり、昨年の覇者エンブレムロードは6着に終わった。
By Kitty Trice
(1ドル=約135円)
[Racing Post 2023年2月25日「'There are no words to describe it' - glory for Japan as Panthalassa lands Saudi Cup」]