香港JC、馬主の負担軽減を目的に1.4億香港ドルを投資(香港)[開催・運営]
香港ジョッキークラブ(HKJC)は馬主の負担を軽減するために2024/25年シーズンに1.4億香港ドル(約26億6,000万円)を投資する。
厩舎の日々の運営や馬を管理・調教する者の雇用のための直接費用は、馬主が支払う預託料によってまかなわれている。現在馬主は厳しい経済状況に直面しているという認識のもと、HKJCは馬主に代わって預託料の相当量を負担することを決めた。
2024/25年シーズンより、現役馬の預託料は22%カットされ、月38,200香港ドル(約72万5,000円)から30,000香港ドル(約57万円)に減額される。これは年間でみると1頭につき98,400香港ドル(約187万円)の減額になる。
これに加え、新たに輸入された競走馬の最初の4ヵ月の預託料については、さらに5,000香港ドル(約9万5,000円)減額されて25,000香港ドル(約47万5,000円)になる。現状の新規輸入馬の預託料と比較すると35%減額されることになる。
さらに、HKJCは引退した馬を輸出するための馬主の経費を負担する新たな助成金制度を開始する。来季より、従来の引退馬輸出補助の100,000香港ドル(約190万円)に加え、馬主はさらに50,000香港ドル(約95万円)を受け取ることができる。つまり、現在、馬主が負担している引退馬の輸出コストが約半減される。
上記の3つの施策を合わせると、HKJCは1.4億香港ドル(約26億6,000万円)を投資し、馬を所有するためのコストを軽減する狙いだ。
「オーナーがクオリティの高い競走馬に投資してくれていることが、我々の競馬が世界屈指たる基盤となっています。現在オーナーたちは香港競馬に最適な馬を調達する上での激しい競争に加え、昨今の厳しい世界経済環境という二種類のプレッシャーに直面していると我々は認識しています。このような状況を踏まえ、我々は現役馬および引退する馬にかかるオーナーの経費を大幅に減少させるべく一連の施策を打ち出しました」と、HKJCの競走担当専務理事のアンドリュー・ハーディング氏はコメントした。
「HKJCは直近10年間、オーナーの投資に対する報酬として賞金額を増額してきており、今回の施策はこれまでの動きを補足するものになります。過去10年で賞金額はほぼ倍増しています。賞金と付加賞金を合わせると2023/24シーズンの総賞金は約17.3億香港ドル(約32.8億円)にのぼっています。」
By Hong Kong Jockey Club
(1香港ドル=約19円)
[The Hong Kong Jockey Club 2024年4月11日「Hong Kong Jockey Club lowers cost of ownership」]