東京競馬場での日本ダービー観戦は生涯忘れられない思い出(日本)[開催・運営]
日本という国と日本の競馬には以前から憧れを抱いていたが、私は東京競馬場での感動的な競馬観戦も堪能して、先週、一生の思い出に残る旅から戻った。
現地で観戦した日本ダービー、正式には東京優駿と呼ばれるこのレースは、私の15年の競馬観戦の中で最高の経験だった。
最も素晴らしいと感じたのはその雰囲気だった。馬がコーナーから直線に入った瞬間、席を埋め尽くした8万人の観衆からの大歓声には身震いした。その後、馬場に残った優勝馬と優勝騎手へは観客から熱烈な祝福が送られた。5分もの間、グランドスタンド前で拍手喝采を受け、盛大に勝利を祝われた。
このレース結果も大方の予想しない結果となった。ダノンデサイルは単勝46.6倍だったが、レース後、まるで王様のような扱いを受けた。イギリスでこのような歓迎を受ける勝馬はほとんどいない。
日本のスポーツ(私はサッカーと野球も観戦した)は手頃な値段で楽しむことができ、この競馬開催の入場料はわずか1,000円(約5ポンド)からであった。 この日、私を丁寧に案内してくれた日本中央競馬会の小川貴史さんによると、この日のレースは格が上であるため入場料が高めだが、通常は100円(50ペンス)からだという。競馬場内のほとんどの場所に、この値段でアクセス可能である。
食べ物の選択肢も素晴らしく、競馬場内の店舗では地元の人気料理や西洋料理が提供され、美味しい日本のビールは580円(約2.90ポンド)である。多くの競馬ファンは自分の食べ物を自由に持ち込んでいた。
東京競馬場は日本の中心的な競馬場であり、競馬の普及と啓蒙に向けて人々が足を運んでくれた機会を様々な方法で最大限に利用しようと多くの努力を払っている。JRA競馬博物館は1991年に開館した素晴らしい場所で、競馬の歴史から競走馬の一生、レースに関わる様々な要素まで、あらゆることを紹介している。
もう一つは、ファミリー層へのフォーカスで、やはりその中心となるのは競走馬である。小さい子供の遊び場には気の利いた競馬関連のテーマが設定されている。一方、大きい子供達はポニーに乗ったり、引退競走馬や2頭のとてもかわいいミニチュアポニーに会ったりできる。
比較には注意が必要である。莫大な馬券の売上げとパリミューチュエル方式により、日本競馬の方が資金的にかなり潤沢だが、それ以外にもイギリスとアイルランド競馬が間違いなく考慮すべき点が2つある。
1つ目は、馬を称える情熱だ。街中のポスターは馬達を映画スターのように見せ、それぞれの馬が記憶に残る存在となり、競馬の広告宣伝を牽引している。
2つ目は、詳細な情報提供だ。日本の馬券購入者はデータを好むので、馬体重からトレーニングセンターでの調教時のラップタイムまで、すべてが入手可能となっている。すべてのことに抜かりがなく、賭事商品への信頼性を生み出している。
この素晴らしい競馬場と日本という国を、あなたの訪れたい場所のリストに追加してください。後悔はさせません。
By James Stevens
(1ポンド=約200円)
[Racing Post 2024年6月12日「I went racing in Tokyo for the Japanese Derby - here's how it beats the raceday experience in Britain」]