英国高裁、エプソム競馬場での妨害活動に対する差止命令を5年延長 (イギリス)[その他]
エプソム競馬場での競馬開催に対する抗議者たちの妨害活動を抑止することを目的とした差止命令が、高等裁判所の判決で5年間延長された。
昨年、動物愛護団体アニマルライジング(Animal Rising)の抗議者たちが英ダービー(G1)の開催を阻止すると表明したため、ジョッキークラブはクラシック開催に向け暫定的な差止命令を与えられた。同団体の抗議者たちは以前、グランドナショナルのスタートを14分遅らせたことがある。
最終的な差止命令は毎年見直される予定であるが、これによりパドックへの侵入やコース上に物を置くことなど、レースを妨害することを目的とした不法侵入や抗議活動を禁止する条件が設定されることになる。
差止命令に違反した者は、法廷侮辱罪として罰金および/または禁固刑に処せられる可能性があり、この命令は同競馬場で開催されるすべてのレースに適用される。
昨年、アニマルライジングの創設メンバーであるベン・ニューマン氏は、英ダービーのスタート後にコースに駆け込んだために、執行猶予付きの懲役刑と80時間の無給社会奉仕活動のほか、ジョッキークラブへの10,000ポンド(約200万円)の支払いを言い渡された。
ジョッキークラブCEOネヴィン・トゥルーズデール氏は次の通り述べた。「昨年の暫定的な差止命令は、競馬開催日に違法かつ無責任な抗議活動を行おうと目論んでいた人々に対して非常に効果的な抑止力となりました。抗議活動は、騎手、来場する競馬ファン、そして馬自身にとって想定外の危険な結果をもたらす可能性があります」
「私たちは常々、すべての馬、競馬関係者、競馬ファン、そして私たちの従業員の安全がこのような無謀な行為によって損なわれることのないよう、全力を尽くすと申し上げております。今回の不法侵入行為の差止命令の最終決定により、現行の規制がさらに最長5年間維持されることを非常に喜ばしく思っています」
「昨年のような混乱が繰り返されることを容認あるいは黙認するつもりは毛頭ありません。ジョッキークラブはこの高等裁判所の判決を歓迎します」。
By Peter Scargill
1ポンド=約200円
[Racing Post 2024年7月10日「Jockey Club injunction against protesters at Epsom extended for five years」]
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