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海外競馬ニュース
2024年10月31日  - No.40 - 3

凱旋門賞優勝馬ソットサス、日本で供用(アイルランド・日本)[生産]


 凱旋門賞(G1)と仏ダービー(G1)の優勝馬で、初年度産駒が今年デビューしているクールモアの種牡馬ソットサス(父シユーニ)が日本に売却され、公益財団法人日本軽種馬協会の静内種馬場で繫養されることとなった。

 同馬はモンソー牧場の生産馬で、2017年にアルカナ社8月1歳馬セールにて34万ユーロ(約5,600万円)でオセアニック・ブラッドストックに売却された。ピーター・ブラント氏のホワイトバーチ・ファームの勝負服で、2歳時のデビュー2戦目を3馬身差で勝ち、翌年5月のシュレンヌ賞(L)でも勝利を収めると、続く仏ダービーでは仏2000ギニー(G1)の英雄ペルシアンキングを2馬身差で破り優勝した。

 ジャン-クロード・ルジェ調教師の管理する同馬は、その年の秋にニエル賞(G2)を制し、凱旋門賞ではヴァルトガイストとエネイブルに続く3着に入った。

 4歳となった翌年は、2戦目のガネー賞(G1)を制し、現役最後の出走となった凱旋門賞では、インスウープ、ペルシアンキング、エネイブル、ストラディバリウスといった強豪を、逆境を跳ね返す形で破った。

 今年の日本ダービーと愛チャンピオンSの3着馬シンエンペラーを全弟にもつソットサスは、2021年に引退し、初年度種付料30,000ユーロ(約495万円)でクールモアで種牡馬入りした。

 8歳となった同馬は、直近3シーズンは種付料25,000ユーロ(約413万円)で供用されている。これまでに30頭の産駒がデビューして、ホワイトバーチ・ファームの自家生産馬ウルトラフラゴラ(Ultrafragola)を含む8頭が勝ち上がっている。ルジェ調教師とオーナーのブラント氏のコンビによるこの牝馬は7月にドーヴィルのデビュー戦を5馬身半差で制し、鮮烈なデビューを飾った。

 ソットサスの産駒は、今年2歳になる初年度産駒が98頭、1歳馬が81頭、当歳馬が55頭登録されている。今シーズンはクールモアのフェサード本部で103頭の繁殖牝馬に種付けしたが、その中には6頭の重賞勝馬が含まれている。

 今年の1歳馬セールでは、タタソールズのブック1および2、ゴフス・オービーのブック1、そして先日の北海道でのセレクションセールなどで10頭の産駒が6桁(数十万ユーロ)の売却額を記録した。

 今年、1歳馬の最高価格をつけたのはローズエテルネル(Rose Eternelle)で 、重賞勝馬アラビアンクラウン(Arabian Crown)とザジュリエットローズ(The Juliet Rose)の半妹であり、シーラロサ(Sea La Rosa)の近親にあたる。モンソー牧場の生産馬で、アルカナ社8月1歳馬セールでオーシャニック・ブラッドストックに46万ユーロ(約7,590万円)で売却された。

 ソットサスの母スターレッツシスター(父ガリレオ)は、米国のチャンピオン牝馬シスターチャーリー(父マイボーイチャーリー)、複数回のG1・2着および重賞勝ちのあるマイシスターナット(父アクラメーション)などの活躍馬を輩出しており、産駒7頭が勝ち上がっている。残念ながら昨年11月、疝痛のため14歳で死亡した。

 ソットサスは、ボンヌヴァル牧場の種牡馬シユーニによるトップレベルの産駒10頭のうちの1頭である。クールモアで繋養されているシユーニ産駒のソットサス以外の後継種牡馬としては、セントマークスバジリカとパディントンがいる。前者は2歳時にデューハーストS(G1)を制し、3歳時には年度代表馬と最優秀3歳牡馬に輝いた馬で、初年度産駒の1歳馬が最高170万ユーロ(約2億8,000万円)で落札された。後者はG1・4勝の実績を持ち、今シーズン初めて種付けを行った。

By Kitty Trice

(1ユーロ=約165円)

[Racing Post 2024年10月26日「Arc and Prix du Jockey Club hero Sottsass sold to stand at Shizunai Stallion Station in Japan」]

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