71歳の豪州最高齢騎手、勝利を挙げて引退(オーストラリア)[その他]
オーストラリアで最高齢の騎手が、クイーンズランド州のマウントアイザ競馬場で、現役最後の騎乗を勝利で飾り、55年間のキャリアを完璧な形で終えた。
キース・バラード氏(71歳)は11月16日(土)のジュリアクリークカップで1番人気のメタルバーに騎乗し、見事に1位でゴールラインを駆け抜けた。これにより、1,700頭以上の馬を勝利に導いた彼の長い騎手人生に幕が下ろされた。
メタルバーは、バラード氏の妻デニス・バラード調教師によって調教された正にこの場にふさわしい馬である。今後、バラード氏は妻の厩舎で働くことになる。
「あのご婦人(デニス夫人)はこれからも勝馬を輩出していかなくてはなりません。私はまず馬の曳き方から学ばなければなりません」とバラード氏はレースネットに冗談を言った。
「私は以前から、これが最後になるだろうと覚悟していたので、それについて感情的になってはいません。 突然の決断だったわけではありませんし、正直なところ、あのような盛大な見送りがあるとは思ってもみませんでした」
「私はリラックスしているし、人々も盛大に見送ってくれて最高の1日でした。 素晴らしい業界です。 世界中の人々と知り合うことができましたし、この場所にいることが出来て幸せです」。
クイーンズランド州北西部で生まれ育ったバラード氏は、1969年に初勝利を収め、約1万レースに出場した。2018年にはオーストラリアで最高齢の現役騎手となった。
息子のダン・バラード氏も父の跡を継いで騎手になり、23年間のキャリアを通じて、日常的に父とレースで競い合った。デニス氏を含めた3人は、2021年にクイーンズランド競馬殿堂入りを果たした。
レスター・ピゴット氏は、1994年の59歳の誕生日に騎乗したドンカスター競馬場のノーベンバーハンデキャップが国内最後の騎乗だった。
史上最高齢の騎手はハリー・ビーズリー氏(1852-1939)で、1891年にカムアウェイでグランドナショナルを制し、1935年6月には83歳にして自身の所有する牝馬モリーに騎乗しダブリン州ボルドイル競馬場で出走し、着外で入線した。
By Catherine Macrae
[Racing Post 2024年11月17日「71-year-old Australian jockey who rode his first winner in 1969 enjoys a fairytale success on final mount]