2017年ケンタッキーダービー馬のオールウェイズドリーミングが死亡(アメリカ)[生産]
2017年のケンタッキーダービー覇者、オールウェイズドリーミング(牡10歳)が12月10日、オクラホマ州で死亡していたことが分かった。ブラッドストックエージェントのチャド・シューマー氏によると死因は盲腸の破裂で、繋養先のリバーオークスファームスの共有オーナー、フランシスコ・ブラボー氏は最近、疝痛で苦しんでいたことを明らかにした。
盲腸破裂は大腸の入口付近の破裂で、これによって腸の内容物が腹腔に広がる。盲腸閉塞が主な原因と言われている。
オールウェイズドリーミングは、現役引退後にケンタッキー州のウインスターファームで種牡馬として過ごしていたが、来年からはオクラホマ州ソルファー市にあるリバーオークスファームスで繋養される予定だった。シューマー氏が同馬のオクラホマ州への移動を手掛け、同州では初のケンタッキーダービー優勝経験のある種牡馬となるはずだった。ブラボー氏によると、オールウェイズドリーミングは9月にリバーオークスファームスに移動していた。
「彼は木曜日に不快感を訴え、すぐに診療所に連れて行き回復していました。月曜日に迎えに行き、牧場に戻ってからは順調に回復しているように見えました。月曜日の夜から疝痛になり、また診療所に戻しましたが、そこからは更に悪化し火曜日未明に安楽死となりました」と、ブラボー氏は語った。オールウェイズドリーミングはオークブリッジ馬診療所で治療されていた。
オールウェイズドリーミング(父ボーディマイスター)は2017年フロリダダービー(G1)、ケンタッキーダービー(G1)での勝利を含む通算成績11戦4勝。ケンタッキーダービー後の5戦は勝利を挙げることはできず、2019年に現役を引退し種牡馬となった。キャリアの大半を殿堂入り調教師、トッド・プレッチャー氏の下で過ごし、生涯で240万米ドル(約3億7,200万円)を獲得した。ブルックリンボーイズステーブルスらが共同所有していた。
オールウェイズドリーミングはサンタローザパートナーズによって生産された。母はアバヴパーフェクション(母の父インエクセス)で、G1 2着の実績もあり、2002年ラスフローレスH(G3)での勝利を含む通算戦績10戦7勝を残した。オールウェイズドリーミングの半兄にはG1馬であり後にステークス馬を輩出するホットディキシーチック(父ディキシーユニオン)、半弟にG2勝ちのポジティブスピリット(父パイオニアオブザナイル)がいる。
オールウェイズドリーミングは今年、3世代目のサイヤーランキングの9位に入り、2023年ペンシルベニアダービー(G1)覇者サウジクラウンを輩出し、オクラホマ州への移籍は歓迎されていた。リバーオークスファームスは、2025年度の最初に申し込んだ40頭に対して特別価格2,500米ドル(約387,500円)の種付料で提供する予定だった。リバーオークスファームスの支えもあり、「オクラホマ州では多い方」の50~70頭の種付けが期待されていた。
ウインスターファームCEO兼レーシングマネージャーのエリオット・ワルデン氏は次のようにコメントした。「(オールウェイズドリーミングの死は)重大な損失です。とてもクールな馬でした。我々ウインスターファームだけではなく、彼の生涯に関わっていた全ての人たちが彼の死を悲しむことでしょう」。
By Byron King
(1米ドル=約155円)
[bloodhorse.com 2024年12月17日「2017 KY Derby Winner Always Dreaming Dies at Age 10]