キングスコート騎手、軌道に乗り始めた日本での騎乗について語る(日本)[その他]
初めての日本競馬で足元を固めるのに少々時間を要したリチャード・キングスコート騎手だが、今ではすっかり落ち着き、勝ち星を増やし始めている。
ダービージョッキーでもあるキングスコート騎手は、ライアン・ムーア、トム・マーカンド、ホリー・ドイル、ルーク・モリスらに続いて、この冬に日本で短期免許を取得するチャンスに飛びついた。世界最高峰の競馬の開催国で騎乗することによって、自らのレベルを向上させることが出来ると同騎手は本紙(レーシングポスト紙)に語った。
「2022年にエプソムダービーと英チャンピオンSを勝ち、今年が日本で免許を取得できる唯一のチャンスでした。まずライアンに彼の通訳を紹介してもらうところからスタートしました」。
「今までとは全く違う場所ということもあって、ここに来て最初の数週間は大変でしたが、もう落ち着きましたので快適に楽しんで過ごしています」。
しばらくの間中山競馬場で騎乗したキングスコート騎手は、拠点を東京競馬場に移し、同騎手のスポンサーでもあるノーザンファームの生産馬で成功を収めている。
「中山は難しいコースですね。右回りで、直線は1.5ハロン程度しかない小回りの形状です。レースのテンポも速いので、全てが噛み合うまでに時間は掛かりましたが、先週はそこで2勝を挙げることができました」。
「ここ数週間は東京で騎乗し、ノーザンファーム生産のペッレグリーニという素晴らしい馬に乗って勝つことが出来ました。東京はヨーロッパにあるような広いコースですが、騎乗スタイルは全く異なります。イギリスではみんな大外を回るのを嫌がりますが、日本ではレースをするにはもっと外に広がらなくてはいけません。頭を切り替えるのに少し時間が要りました」。
「クリストフ・ルメール騎手がとても親切にしてくれています。彼は一流ジョッキーですし、とても人当たりが良い人で、私も日本での騎乗を楽しめています。異なる騎乗スタイルや、他国の競馬がどのように行われているのかを知れるのは素晴らしいことです。JRAも、競馬をとても上手く運営していると感じます」。
この週末にも勝ち星を挙げたキングスコート騎手は、日本での短期免許期間を早めに切り上げて、2/23-24に行われるサウジアラビアでの開催に騎乗したのち帰国する予定である(訳注:同騎手の短期免許期間は2/29まで)。
「サウジでは、アストロキング(9月のケンブリッジシャーハンデキャップ勝馬で、11月のバーレーンインターナショナルTでは6着)とエネミー(昨年のレッドシーターフH(G3)で2着、1月にサウスウェル競馬場で勝利)の2鞍に騎乗します。」
By Andrew Dietz
[Racing Post 2024年2月11日「'It's a very different way of riding' - Richard Kingscote making most of first trip to Japan」]