パー騎手「オオバンブルマイ、どんな走りを見せてくれるのか楽しみ」(オーストラリア)[その他]
ジョシュア・パー騎手はゴールデンイーグル覇者オオバンブルマイとの再会を待ちきれないでいる。オオバンブルマイは総賞金400万豪ドル(約3億8,800万円)のドンカスターマイル(G1)で再びシドニーに遠征し、出走を予定している。
日本のオオバンブルマイ以外にも、ドバイオナーなどでクイーンエリザベスS(G1)を3度制しているウィリアム・ハガス厩舎もシドニー遠征を予定している。シドニーオータムカーニバルは高レベルで国際色豊かなものになりそうだ。
パー騎手はオオバンブルマイとの関係を継続できる依頼がきて嬉しく思っている。彼は、11月に行われた総賞金1,000万豪ドル(約9億7,000万円)のゴールデンイーグルの数日前に、負傷により騎乗不可となった日本のスタージョッキー、武豊の代役に指名されたのだった。
「オオバンブルマイがまたこちらに戻ってきて、我々のビッグレースの一つに挑戦してくれることを大変嬉しく思います。ドンカスターで彼のようなポテンシャルのある馬に乗れる機会をいただけることは大変エキサイティングです」と、パー騎手はコメントした。
「歴史のあるレースですし、名だたるチャンピオンホースたちが勝ってきたレースです。ゴールデンイーグルを勝った時はすごいポテンシャルを見せてくれましたし、まだ成長しているのであれば、どんな走りを見せてくれるのか期待が膨らみます」。
オオバンブルマイはゴールデンイーグルの勝利以降、出走していない。ゴールデンイーグルでは、パーとオオバンブルマイは中団からの競馬を選択し、直線で馬群を縫うように進出して最後はゴドルフィンのペア、ペリクレスとゴールデンマイルを交わして勝利した。吉村調教師の管理下の同馬は、ドンカスターマイルがまだキャリア7走目となるが、現在TABで単勝11ドルのオッズで支持されている。
パー騎手は「6か月間、フィジカル面の成長が促されるでしょうから非常に楽しみです。11月に私が体感した彼の走り、我々が目にした彼の走りはとても期待を持たせるものでした。まだ経験も浅かった馬としては非常にレベルの高いパフォーマンスでした」と語った。
「非常に自在性の高い馬だと思います。馬場は重くても、軽くてもいいと思いますし、6ハロンのレースに向けて調教してもこなせると思います。私の印象としては、彼は与えられた課題を難なくこなせてしまう馬なんだな、と感じました」。
レイチェル・キング騎手が現在日本で重賞を勝つなどの活躍を見せているので、パー騎手に対しても競馬大国日本での騎乗に興味があるかといった質問は自然と出る。もしオファーがあれば当然ノーとは言わないのではないだろうか。
「JRAは素晴らしい競馬施行団体で、多くのジョッキーはチャンスがあるのであれば日本で挑戦したいと思っています。日本の馬はエリート集団ですし、世界中どこにいっても勝てる馬がそろっていますが、私はしばらくはここオーストラリアで着実に勝ちにこだわるレースを積み重ねていきたいです」。
一方、ウィリアム・ハガス厩舎は今年3頭以上での豪州遠征を予定している。総賞金500万豪ドル(約4億8,500万円)のクイーンエリザベスSを管理馬のアデイブ、ドバイオナーが過去4年で3回優勝していて、オーストラリアでの成功を発展させていくつもりだ。
ハガス氏いわく英国王チャールズ3世の所有馬デザートヒーローは遠征せず、ロイヤルアスコット開催を目指すとのことだが、ロイド・ウィリアムズ氏に所有者変更されたポストインプレッショニストが総賞金200万豪ドル(約1億9,400万円)のシドニーカップ(3,200m)に出走を予定している。また、キャリアの浅いせん馬ムジタバも遠征馬の中に含まれている。
ドバイオナーは2月15日に英国で出国検疫に入る予定である。昨年のクイーンエリザベスS優勝以来、3度出走していて香港のクイーンエリザベスカップ(G1)で3着に入ったあとは自国のエクリプスS(G1)、英チャンピオンS(G1)で着外に敗れている。
By Ray Hickson
(1豪ドル=約97円)
[Racing and Sports 2024年2月4日「Parr keen for Doncaster reunion with Obamburumai」]