プレッチャー調教師とドミンゲス騎手、収得賞金ランキングで1位(アメリカ)【その他】
ケンタッキーダービーを制したトッド・プレッチャー(Todd Pletcher)調教師は、2010年米国収得賞金ランキングにおいて5回目の1位に輝いた。一方騎手部門においては、ラモン・ドミンゲス(Ramon Dominguez)騎手が初めてトップに立った。
これまでに年間勝利数で2回リーディングジョッキーとなっているヴェネズエラ出身のドミンゲス騎手は、2010年において369勝を挙げて1,691万ドル(約16億9,100万円)を獲得し、収得賞金ランキングの頂点に立った。
同騎手が騎乗したG1勝馬のなかには、BCマイルにおいてゴルディコヴァ(Goldikova)の2着であったジオポンティ(Gio Ponti)、最優秀2歳馬ボーイズアットトスコノヴァ(Boys At Tosconova)がいるが、彼の最大の勝利は権威あるジョッキークラブゴールドカップをヘインズフィールド(Haynesfield)で制したことである。
ドミンゲス騎手は収得賞金ランキングで、239勝を挙げ1,674万ドル(約16億7,400万円)を獲得したジョン・ベラスケス(John Velazquez)騎手を破り、真の北米チャンピオンを決めるエクリプス賞の最有力候補となった。
エクリプス賞は1月中旬にマイアミで発表される予定である。
かつて生涯勝利数において世界一多くの勝利を生み出したラッセル・ベーズ(Russell Baze)騎手は今回、年間勝利数の記録で、1,552回騎乗し377勝を挙げたウエストヴァージニアを拠点とするデショーン・パーカー(Deshawn Parker)騎手に抜かれた。
ドミンゲス騎手もベーズ騎手を破り2位となった。ベーズ騎手は今シーズンは368勝しか挙げなかった。
エクイベース社(Equibase)の年末統計によれば、プレッチャー調教師は274勝を挙げて合計2,318万ドル(約22億1,800万円)の収得賞金を獲得し、1,631万ドル(約16億3,100万円)を獲得した2位のスティーヴ・アスムッセン(Steve Asmussen)調教師に大きな差をつけた。
一方アスムッセン調教師は、米国中のさまざまな厩舎から出走馬2,412頭を送り込み506勝を上げ、年間勝利数で6回目のリーディング調教師となった。
しかしプレッチャー調教師は、収得賞金額ランキングのタイトルをものにしたことで、2004-2007年の4年間続けて受賞し今回で5回目となるエクリプス賞受賞をほぼ確実にしたように思われる。
プレッチャー調教師の2010年における最も活躍した馬は、同調教師に初めてケンタッキーダービー優勝をもたらしたスーパーセイバー(Super Saver)と感動的なBCジュヴェナイル優勝を果たしたアンクルモー(Uncle Mo)である。
他のG1競走を優勝した一流馬には、クオリティーロード(Quality Road)、エスケンデレイヤ(Eskendereya)、ライフアットテン(Life At Ten)およびデヴィルメイケア(Devil May Care)がおり、さらにプラック(Pluck)とモアザンリアル(More Than Real)は2頭そろってブリーダーズカップの2歳馬限定芝競走で優勝を果たした。
なお、スーパーセイバーを所有するウィンスター牧場(WinStar Farm)は、合計46勝を挙げて518万ドル(約5億1,800万円)を獲得し、馬主の収得賞金ランキングのトップに立った。
By Nicholas Godfrey
(1ドル=約100円)
[Racing Post 2011年1月2日「Pletcher and Dominguez head US money lists」]