ベットフェア社、税率が原因でドイツから撤退(ドイツ)【開催・運営】
ベットフェア社(Betfair)は、エクスチェンジ賭事が特例扱いされるようドイツ税務当局を説得することに失敗し、ドイツからベッティング・エクスチェンジを撤退させる。
欧州最大の賭事市場の1つとなりうるドイツから撤退する今回の決定は、国内のスポーツ賭事への賭金に5%課税するドイツの新しい法律の導入を受けてなされた。
ベットフェア社は、昔からのブックメーカーでないのでベッティング・エクスチェンジへの賭金は7月に施行された新しい法律の適用を除外されるべきだと主張している。
しかし、法律上の助言を受け、法解釈およびエクスチェンジ賭事への適用について明確化するため関係税務当局に指導を求めたにも拘わらず、ベットフェア社は、新しい法律の適用除外とする和解に達することはできなかった。ベットフェア社は、5%課税は現在のエクスチェンジ賭事のビジネスモデルを実行不可能にすると述べた。
直近事業年度において、ベットフェア社の中核収入の約4%はドイツからであり、その額は主要経費の差引前で約600万ポンド(約7億8,000万円)に上っていた。
ベットフェア社は声明において、ベッティング・エクスチェンジ提供を可能にする法解釈にこれまで税務当局が同意しなかったことにがっかりしていると述べ、最終的にドイツ市場からベッティング・エクスチェンジを撤退させることを決定した。
声明は次のように付け加えている。「我が社は必要な納税申告書を提出するなど、ドイツの法律に基づく義務を果たしています。法律発効以来エクスチェンジ賭事への賭金から生じる潜在的な納税義務について税務当局との話し合いが続けられています」。
ドイツからの撤退のニュースを受けてベットフェア社の株価は上昇したが、賭事産業を監視分析しているインヴェステックセキュリティー社(Investec Securities)の経済アナリストであるジェームズ・ホリンズ(James Hollins)氏は、この措置はベットフェア社のビジネスモデルへの打撃であり、明らかにマイナス要素であると述べた。
By Graham Green
(1ポンド=約130円)
[Racing Post 2012年11月8日「Betfair to retreat from Germany over tax rate」]