PMUの粗利益、3年連続で減少(フランス)【開催・運営】
2015年、PMU(フランス場外馬券発売公社)の発売金総額は1.8%減少し、これにより競馬・スポーツ・ポーカー賭事の粗利益(発売金から払戻金等を差し引いたもの)は2%減少した。
賭事・ゲーミングの発売金総額は97億9,000万ユーロ(約1兆2,727億円)で、3年連続の減少となる。しかし、PMUのグザヴィエ・ユルステル(Xavier Hurstel)会長は事業報告において、第3・第4四半期には業績が回復したと述べた。
ユルステル会長は2014年10月、フィリップ・ジェルモン(Philippe Germond)氏の後任として、かつて賭事独占企業であったPMUのトップに就任した。同会長は次のように語った。「景気が非常に不安定であったにもかかわらず、業績低迷に歯止めを掛けることができました。これは、PMU2020計画の一環である重要な戦略プロジェクトを実施するために行った企業努力によるものです」。
業績の回復
「2015年は出だしが悪かったために、管理業務を大幅に変更するとともに、新しい賭事商品を発売し、顧客サービスのさらなる改善に努めました。これにより業績は回復しました」。
「最終的に、発売金と粗利益は想定どおりとなりました。また、諸経費を厳しく点検したことで、競馬界への資金提供の目標を達成することができました」。
国際事業による埋め合わせ
今回も、フランス国内での賭事売上げ減少の一部は、PMUの国際事業拡大により埋め合わせられた。PMUはジャーマントート社(German Tote)の過半数の株式を保有しており、ブラジルでは重要なパリミューチュエル賭事業者となっている。
PMUは昨年12月、オンライン競馬賭事プールと、PMU店舗および場内発売のプールを分離した。これは、フランス競争政策当局の裁定に従い採られた措置である。
By Scott Burton
(1ユーロ=約130円)
[Racing Post 2016年1月12日「PMU records decline in gross revenue in 2015」]