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海外競馬情報
2016年10月20日  - No.10 - 3

ガリレオ、さらに質の高い繁殖牝馬と交配(アイルランド)【生産】


 クールモア牧場のガリレオ(Galileo)は、世界一の種牡馬としてのステータスにふさわしく、今年も多くのスター牝馬に種付けした。

 ウェザビーズ社(Weatherby's)が最近発行した繁殖牝馬報告書によれば、供用15年目のガリレオ(18歳 父サドラーズウェルズ)の今年の種付頭数は158頭で、昨年よりも23頭減少した。しかし、そのうちブラックタイプ優勝牝馬は90頭(57% 前年より6ポイント増)、重賞優勝牝馬は73頭(46% 前年より7ポイント増)となった。

 G1優勝牝馬は33頭で、その中にはゴルディコヴァ(Goldikova BCマイル3連勝)、ミッデイ(Midday G1・6勝馬)、ロイヤルデルタ(Royal Delta BCレディースクラシック連勝)、シックスパーフェクションズ(Six Perfections BCマイル優勝)がいる。

 今年ガリレオと交配した繁殖牝馬のうち35頭は、すでにG1馬を送り出している。中でもウィジャボード(Ouija Board)、ランプルスティルトスキン(Rumplestiltskin)、サファリクイーン(Safari Queen)の3頭は、自らもG1優勝牝馬であるうえに仔もG1を制している。

 ガリレオの種付頭数が減少した結果、ガリレオとドバウィ(Dubawi)の種付頭数はほぼ同数となった。ダーレーのダーラムホールスタッド(Dalham Hall Stud)で供用されているドバウィの今年の種付頭数は、ガリレオより1頭だけ多い159頭。これにより、この2頭の優良種牡馬が欧州最高レベルの競走牝馬・繁殖牝馬をどの程度引き付けているのか比較しやすくなる。

 今年ドバウィと交配した繁殖牝馬のうち勝馬とブラックタイプ勝馬は、ガリレオよりもそれぞれ10頭と5頭多かった。しかし重賞勝馬においては、ガリレオがドバウィよりも5頭多く、G1勝馬の母馬に関しては、ガリレオは38頭で、20頭のドバウィに大きく水を開けた。

 今年ガリレオの元に送られたもう1頭の注目すべき繁殖牝馬は、ディキシーランドキス(Dixieland Kiss)である。同馬は初仔ベシャラー(Besharah)が活躍したことから、交配相手が格上げされた。昨年までの3年間の交配相手は、カサメント(Casamento)、エポレット(Epaulette)、スレードパワー(Slade Power)であった。

 その他、注目される繁殖牝馬は次のとおりである。(1)メイトロンS(G1)で1位入線したが降着となったダントル(Duntle)、(2) アイヴァウッド(Ivawood)の母キーンズロイヤル(Keenes Royale)、(3) 米国G2優勝牝馬レディシェイクスピア(Lady Shakespeare)、(4) 英愛1000ギニー(G1)でそれぞれ2着のライトニングサンダー(Lightning Thunder)、(5) ユーエスアーミーレンジャー(US Army Ranger)など4頭のステークス勝馬の母ムーンストーン(Moonstone)、(6) 重賞勝馬のビーコンロック(Beacon Rock)とウェディングバウ(Wedding Vow)の母で英オークス(G1)2着馬リメンバーホウェン(Remember When)。

 例年、クールモア牧場と親しい関係者は、障害牝馬1~2頭をガリレオの元に送っている。今年は、ライアンエアゴールドカップ(G1)優勝馬ギルガムボア(Gilgamboa)の半姉ハイネイティブ(Hi Native 母ビーマイネイティブ)と、G2のハードル競走を制したビルボア(Bilboa)の娘で未出走馬のレインボースター(Rainbow Star父フレメンズファース)である。


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By Martin Stevens

[Racing Post 2016年9月6日「Another star-studded book for superstar stallion Galileo」]


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