ブルーグラスSとウッドメモリアルSがG2に降格(アメリカ)【開催・運営】
2017年の三冠競走ステップレースの格付けに劇的な変化があった。アメリカグレードステークス委員会(American Graded Stakes Committee:AGSC)は、ブルーグラスS(キーンランド競馬場)とウッドメモリアルS(アケダクト競馬場)をG1からG2に降格させたのだ。
三冠競走に向かう途中にある重要な2レースの格付け変更は、AGSCが年次評価会議(11月30日レキシントンで開催)の結果を受けて12月2日に発表したグレード競走・リステッド競走一覧の中で、最も注目を集めた。
ウッドメモリアルSとブルーグラスSのほかに、もう1レース、マザーグースS(ベルモントパーク競馬場)がG1からG2に降格した。一方で、1レースがG1に昇格した。それはペンシルベニアダービー(パークスレーシング競馬場)である。
AGSCは、全米のグレード選考資格のあるステークス競走790レース(総賞金7万5,000ドル以上)について検討を行った。そして2017年においては、今年と同数の464レースをグレード競走とし、172レースをリステッド競走とした。
2017年にG2へ昇格する4レースのうち、来年で4回目の施行となるペンマイルSは、ペンナショナル競馬場史上初めてのG2競走となる。ペンナショナル競馬場の競走担当理事であるエリック・ジョンストン(Eric Johnston)氏はこう述べた。「ペンマイルSを全米でも高い地位の芝の3歳戦へ昇格させるためにチーム全員で行った取組みは、私たちの大きな誇りです。ペンマイルが来年G2として施行される時に、競馬場を訪れるファンのために素晴らしいショーを開催することを楽しみにしています」。
2レースがG3に昇格したケンタッキーダウンズ競馬場のコーリー・ジョンセン(Corey Johnsen)理事長はこう語った。「グレード競走への昇格は、我々の競馬場の発展にとって重要な一歩となります。ケンタッキー州のみならず北米規模で競馬を改善しようとする私たちの努力がAGSCによって認められたことに、満足感を覚えます」。
「このことは、私たちの競馬番組全体の質を向上させます。グレード競走がより優秀な馬を引き付けることは明らかですが、その相乗効果で他のステークス競走への出走馬も引き付け、レースを全体的に改善します。地域外の厩舎にとって、これらのステークス競走に管理馬を遠征させるのに加え、総賞金13万ドル(約1,495万円)の未勝利競走や総賞金14万5,000ドル(約1,668万円)のアローワンス競走に管理馬を出走させる動機づけとなるでしょう」。
By Frank Angst
(1ドル=約115円)
[bloodhorse.com 2016年12月2日「Blue Grass, Wood Memorial Downgraded」