BHA、シンジケート馬主の規定を設ける(イギリス)【開催・運営】
BHA(英国競馬統轄機構)はシンジケート馬主のための新たな規定を設け、シンジケート会員の一層の保護と透明性の向上を期待している。
2月22日に正式発表された規定では、シンジケートの運営方法については定められていないが、シンジケート運営者が満たさなければならない基本要件が明記されている。
この基本要件には、シンジケートの継続期間・費用に関する詳細が概説されている契約条項のほか、意思決定方法、財務報告書の配布時期が含まれている。
また、すべてのシンジケート運営者が確実に競馬施行規程を順守するように、自己の名義で馬主登録をすることが求められることになる。
この規定は、シンジケート馬主の増加に対応するものである。競馬施行規程がシンジケート会員を特別に保護することは初めてのこととなる。
調教師たちは、会員から資金を徴収しても馬の維持費や預託料を支払わないシンジケートに対して懸念を表明していた。
BHAが馬主管理の簡素化を目的として、この春に馬主登録の仕組みを近代化するとき、この規定が競馬施行規程に盛り込まれる予定である。
BHAは、その成長戦略において、2020年までに馬主を増加させて現役馬をさらに1,000頭増やすことを目標とするとしている。
BHAのCOO(最高執行責任者)リチャード・ウェイマン(Richard Wayman)氏はこう語った。「シンジケート馬主は増加し続けているので、既存・新規を問わずシンジケートの会員を保護して信頼を築くために、新たな馬主登録の仕組みを導入することは不可欠です」。
「英国の馬主を対象として最近実施された調査では、多くの人々にとってシンジケートが馬主となるための一般的な方法であると浮彫りになりました。競馬界が馬主を引き留めておくためには、シンジケート会員に、自らが属する組織がどのように運営されるのかを理解させておくことが大変重要です」。
この調査を実施した馬主協会(Racehorse Owners Association)のCEOであるチャーリー・リヴァートン(Charlie Liverton)氏はこう語った。「この調査結果は、どれだけ多くの人々がシンジケート会員という形で馬主活動を始めたのかという認識を強めました。シンジケート馬主のための規定には、すべての関係者を保護するのに役立つ一連のルールが定められるでしょう」。
By Bill Barber
[Racing Post 2017年2月23日「BHA launches code of conduct for syndicates」]